Project/Area Number |
16H00707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
境界医学・社会医学・看護学等
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Research Institution | 兵庫県警察本部刑事部科学捜査研究所 |
Principal Investigator |
矢野 遼平 兵庫県警察本部刑事部科学捜査研究所, 警察研究職員
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Project Period (FY) |
2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥350,000 (Direct Cost: ¥350,000)
Fiscal Year 2016: ¥350,000 (Direct Cost: ¥350,000)
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Keywords | マイクロRNA / LAMP法 |
Outline of Annual Research Achievements |
犯罪現場に遺留される未知の体液を同定することは、事件を立証する上で非常に重要である。例えば、唾液であることを証明するために、唾液中に含まれるαアミラーゼの活性を直接検出する血清学的手法を用いた検査を行っている。しかし、その特異性やタンパク質自体の変性などにより検出が困難となることがある。以上のことから、血清学的手法による唾液検査法は、改善すべき問題点を有しており、殺人事件や性的犯罪の立証において大きな障壁となっている。 本研究ではmicroRNAを指標とする唾液検査法の確立を目的とした。唾液特異的マーカーとして報告のあるmicroRNA-205-5p(Wangら、J Forensic Science 2015)について検討を行った。先行研究では、ターゲットとするmicroRNAを検出する際には、RNA抽出→c DNA合成→リアルタイムPCRといった複雑な工程を経る。本研究では、Loop-Mediated Isothermal Amplification(LAMP法)を用いて、複数の工程を1ステップに簡略化し、迅速・簡便化を図り、鑑定実務に導入可能な検出系の確立の検討を行った。 template DNA、各種Primer、microRNA-205を合成した。リアルタイムPCRはセフィエド社のSmartCyclerを用いて行った。これらの試薬を用いて条件で検討を行った。反応温度(40、45、50、55、60、65、70℃)、FIP・BIP濃度(0.4、0.6、0.8uM)、B3濃度(10、50、100pM、1nM)、Bst DNA polymerase large fragment濃度(2、4、6U)、microRNA濃度(10、100、1000fM、10、100pM)において検討を行ったが、いずれの条件においてもblank比較した際に、優位な差を認めることができなった。以上のことから、LAMP法を用いた唾液特異的microRNAの検出系の確立を行うことができなかった。
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