Project/Area Number |
16H06279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas ― Platforms for Advanced Technologies and Research Resources
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator(Support) |
小原 雄治 国立遺伝学研究所, 先端ゲノミクス推進センター, 特任教授 (70135292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)(Support) |
加藤 和人 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10202011)
川嶋 実苗 国立研究開発法人科学技術振興機構, バイオサイエンスデータベースセンター, 研究員 (00396706)
豊田 敦 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 特任教授 (10267495)
鈴木 穣 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (40323646)
三井 純 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (70579862)
林 哲也 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (10173014)
時野 隆至 札幌医科大学, 医学部, 教授 (40202197)
黒川 顕 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (20343246)
中村 保一 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (60370920)
野口 英樹 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(機構本部施設等), データサイエンス共同利用基盤施設, 特任教授 (50333349)
高木 利久 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (30110836)
岩崎 渉 東京大学, 大学院理学系研究科, 准教授 (50545019)
森下 真一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (90292854)
浅井 潔 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30356357)
笠原 雅弘 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 講師 (60376605)
伊藤 武彦 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (90501106)
山田 拓司 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (10437262)
小椋 義俊 九州大学, 大学院医学研究院, 准教授 (40363585)
久原 哲 九州大学, 大学院農学研究院, 名誉教授 (00153320)
高橋 弘喜 千葉大学, 真菌医学研究センター, 准教授 (60548460)
瀬々 潤 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人工知能研究センター, 研究チーム長 (40361539)
榊原 康文 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10287427)
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Project Period (FY) |
2016 – 2021
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥7,698,340,000 (Direct Cost: ¥5,921,800,000、Indirect Cost: ¥1,776,540,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,282,970,000 (Direct Cost: ¥986,900,000、Indirect Cost: ¥296,070,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,282,970,000 (Direct Cost: ¥986,900,000、Indirect Cost: ¥296,070,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,283,490,000 (Direct Cost: ¥987,300,000、Indirect Cost: ¥296,190,000)
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Keywords | 次世代DNAシーケンサー / 新規ゲノム配列決定 / リシーケンシング / エピゲノム / RNA-Seq / 1細胞解析 / メタゲノム解析 / スーパーコンピューター / ゲノムアッセンブル / ゲノム多型 / メタゲノム / ゲノムアノテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
①総括支援活動では、支援課題の公募について、審査委員(すべて領域外)を増員して二段階審査とし、経費上限設定などによりできるだけ多くの採択ができるように努めた結果、応募281件から136件を支援課題とし採択した(採択率48.4%)。支援課題は科研費生物系のほぼすべての領域に渡っており、支援の成果を含む論文として2018年度に104報が発表された(研究発表欄に記載)。この中には、大脳の神経幹細胞分化機構解明、テントウムシの斑紋形成機構解明、古人骨全ゲノム解析から東南アジアと日本列島における人類集団の起源の解明、正常子宮内膜でのがん関連遺伝子変異の同定、日本人集団のHLA遺伝子型の全容を解明など、広い分野でのレベルの高い成果が含まれている。 ②大規模配列解析拠点ネットワーク支援活動においては、最先端技術を支援に提供するとともに、それらの整備や高度化を進めた。遺伝研拠点では染色体の配列完成を目指して、長鎖シーケンサー(PacBio Sequel、Nanopore)、長鎖DNA試料調製技術、HiC解析技術の最適化、東大柏拠点では、Nanoporeを用いた一連の要素技術開発、九大拠点では微生物ゲノムのNGS解析最適化、札幌医大拠点ではLiquid Biopsyによる低頻度変異検出技術開発、等を進めた。 ③高度情報解析支援ネットワーク活動では、支援から浮かび上がった課題を解決するソフトウェアの開発を進め、それらの論文発表や実際の課題への適用を進めた。2018年度は、相同染色体を「分けて」アセンブル出力するPlatanus-alleeの論文化、高速オルソログ同定プログラムSonicParanoid、環境から微生物を、微生物から環境を予測するツールLEA、ゲノム変異の高精度なランキングソフトEAGLE、微生物ゲノムアノテーションパイプラインDFAST、ロングリード向けアラインメントツールminialignなどの開発・高度化が進んだ。これらの成果として22報の論文発表がなされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・研究支援代表の下、研究支援分担者22名、研究支援協力者27名、総勢50名の班員が全国18の大学・研究機関(部局数は27)から参加して、支援及びそのための技術高度化を進めることができた。国立遺伝学研究所を中核機関とする連携ネットワークを形成して、支援を進めた。 ・支援課題公募については、透明性を確保するために審査委員会は領域外有識者のみとし、班員からの技術的・経費的な情報提供を参考に支援課題を決定した。具体的には、支援依頼者には支援技術6区分(新規ゲノム、変異解析、修飾解析、RNA解析、メタゲノム、超高感度解析)と解析対象6区分(ヒト、マウス、マウス以外動物、植物、微生物)の組み合わせから審査区分を選んで申請してもらい、各組合せに審査委員会を置き、支援が効果的である課題候補を選考した。全審査区分からの課題候補を審査委員会主査会議で全体調整をして、さらに班員による候補課題の内容聞取り情報を参考にして支援課題を決定した。支援希望内容は拡大する傾向にあるが、経費上限の設定などによりできるだけ多く支援するように努め、採択率を約50%近くに維持することができた。科研費のほほぼ全種目、生物系のほぼ全領域から課題採択できているが、同程度の評価の場合は若手・女性・少額科研費からの申請及び初めての申請を優先するなどの措置をとり、多様な課題を採択できた。支援成果を含む論文発表は2018年度は104報と順調に増えている。 ・支援技術の高度化のための活動も大規模DNAシーケンシング支援、高度情報解析支援共に進めることができ、高度化の論文は22報発表された。 ・拡大班会議を開催し、支援依頼者の若手共同研究者の旅費援助をするなどして、支援側と依頼者の交流を深めることができた。 ・情報解析講習会を初級、中級2回開催し、また解析パイプラインを整備するなど、支援依頼者が自力で解析できるように技術移転を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
・最先端の技術をより多く提供するために、支援技術の高度化を進めることが重要である。ゲノム解析は技術進展のスピードが特に速く、2-3年で解析手法が様変わりするために、新たなDNAシーケンシング技術の導入・開発、目的に沿った情報解析技術の開発と整備が中心になる。 ・支援課題の採択率は、現状は予算の制限から50%にとどまっており、より多い課題の支援が求められる。現状では、各支援課題の支援経費の上限を設けて、これを超す分は経費負担を求める形にすることで、ようやくこの採択率になっている。解析内容を精査する効果はあるが、一方でゲノム解析においては一定規模以上で支援しないと意味のある結果が出ないことも多く、若手をはじめ、経費面で敷居が高くなるケースもある。そのためにも技術高度化により、より効果的な解析技術の整備やコスト削減を図っていく必要がある。 ・大量データ解析の支援要望はますます増加していることから、解析パイプラインの整備とともに、情報解析講習会の開催を継続拡充する必要がある。
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