蛍光生体イメージングと計算機シミュレーションによる線虫神経の時空間活動解析
Project/Area Number |
16J00633
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Life / Health / Medical informatics
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
倉持 昌弘 筑波大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 神経回路 / カルシウムイメージング / 線虫 / グルタミン酸伝達 / シナプス局在 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、予備実験で取り組んできたカルシウムイメージングデータに基づいた単一神経の理論モデル化について、その成果を学術論文として発表した(Kuramochi and Doi, 2017)。また、シナプス伝達の理論モデル構築に向けて、線虫の塩受容神経(味覚神経)ASEL/Rとそのシナプス後細胞である介在神経AIB、AIYに着目し、塩濃度変化に対するそれら神経間のシナプス伝達機能を解析した。はじめに、味覚神経、介在神経間におけるシナプスの符号(興奮性/抑制性)を特定するため、野生型および味覚神経欠損変異体、シナプス伝達欠損変異体などを用いて介在神経AIB、AIYの活動をカルシウムイメージング法で計測した。その結果、味覚神経ASELがAIB神経の活動を抑制し、AIY神経の活動を興奮させることがわかった。一方で、味覚神経ASERが、AIB神経の活動を興奮させ、AIY神経の活動を抑制することもわかった。味覚神経ASEL/Rはそれぞれ神経伝達物質としてグルタミン酸を放出すると考えられているが、今回の結果からASEL神経がAIB神経の活動を抑制し、ASER神経がAIB神経の活動を興奮させることが明らかとなった。そこで、つぎに味覚神経ASEL/R、介在神経AIB間のシナプス結合に着目し、どのようにこの興奮性/抑制性のシナプス伝達が生成されるのか解析した。まず、AIB神経上の興奮性AMPA型グルタミン酸受容体と抑制性グルタミン酸受容体(Cl-チャネル)の局在パターンを観察した。すると、それぞれの受容体はAIB神経上全体に分布するが、異なる局在パターンを示すことがわかった。介在神経上のこれら受容体の局在パターンの違いが、興奮性/抑制性のシナプス伝達生成に寄与する可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)