Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
回転電気機械(以下回転機)は発電機あるいはモータとして、広く社会で使用されている。回転機の効率化、小型化のためには、回転機を冷却するための伝熱流動特性の把握が必要不可欠である。本研究は、回転機の伝熱流動特性を、実験的、数値解析的に把握し、対流熱伝達機構の解明を含む最適冷却設計手法の構築を目的とする。平成30年度は,回転機を模擬した構造として,内円筒に溝を有する二重円筒,噴流を付加した内円筒に溝を有する二重円筒を対象として,流動可視化実験と伝熱実験,三次元数値解析を行った.内円筒に溝を有する二重円筒に対して可視化実験と三次元数値解析を行った結果,溝内部において循環する渦の形成と回転方向の後方側壁面において剥離して逆流する渦の形成を確認した.この壁面から流れが剥離した領域では,高温の流体が滞留することで伝熱が妨げられ,これにより溝壁面の回転方向によって伝熱性能が変化したことが明らかとなった.噴流を付加した内円筒に溝を有する二重円筒に対して,流動可視化実験と三次元数値解析を行った結果,噴流Reynolds数と回転Reynolds数の比によって流動様式を分類可能なことを示し,通風冷却による空冷式発電機の冷却性能を向上できることを示した.モデル化した回転電気機械に熱回路網法を適用し,熱回路網法の実機適用性について調べた.その結果,構築した熱回路網法から予測される各部品の温度分布と伝熱実験装置から実測した温度分布は良い一致を示し,熱回路網の実機への適用性を確認した.以上より,回転電気機械の円筒面の形状変化が及ぼす伝熱流動特性への影響を明らかとし,小型高効率な回転電気機械の実現に向けた最適設計手法の構築を達成した.以上の実験的ならびに解析的知見は,工学分野だけでなく社会に対してもグリーンイノベーションへの貢献としてインパクトを与えることが予想される.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 2 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (10 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results)
Transactions of the JSME (in Japanese)
Volume: 83 Issue: 856 Pages: 17-00309-17-00309
10.1299/transjsme.17-00309
130006282068
Volume: 83 Issue: 849 Pages: 16-00551-16-00551
10.1299/transjsme.16-00551
130005679753