遅れエトリンガイトの生成によるコンクリート膨張・ひび割れメカニズムの解明
Project/Area Number |
16J04111
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Civil engineering materials/Construction/Construction management
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 賢之介 新潟大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2017: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2016: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 硫酸塩劣化 / DEF / エトリンガイト / モノサルフェート / C-S-H / 前処理乾燥 / 共存物質 / 遅れエトリンガイト / 乾燥条件 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、セメント・コンクリート硬化体の“硫酸塩劣化”や“Delayed ettringite formation(DEF)”と呼ばれる膨張劣化現象の要因とされている、“遅れエトリンガイト”の生成機構および膨張発生機構について解明することを目標として研究を行った。 平成29年度においては、モノサルフェートの前処理乾燥条件および、共存物質が遅れエトリンガイトの生成に及ぼす影響を把握するための検討を行った。具体的には、モノサルフェートおよびケイ酸カルシウム水和物(以下、C-S-H)などを純薬合成し、相対湿度0%、11%、66%の条件の下で乾燥処理を施した。その後、モノサルフェート単体や、モノサルフェート+他水和物(質量比1:1)の配合で、硫酸ナトリウム水溶液を用いた練混ぜ水和を行い、練り混ぜ前後における粉末X線回折によってエトリンガイト生成量を定量した。また、モノサルフェートの結合状態をFT-IRによって評価し、エトリンガイト生成に影響を及ぼす液相pHやCa2+濃度の分析を行った。さらに、試料中のAlの化学形態の評価を行うため、27Al-NMR測定を実施した。 得られた成果は下記の通りである。①モノサルフェートは、乾燥湿度の低下に伴ってSO42-の局所的対称性が低下した場合に、エトリンガイトが生成しやすくなることを明らかにした。②モノサルフェートにC-S-Hを共存させた場合、エトリンガイト生成量が顕著に増大することを初めて実験的に明らかにした。C-S-Hの共存によるエトリンガイト生成の促進は、液相pH、Ca2+濃度、化学組成といった指標では整理できなかった。③27Al-NMR測定において、C-S-H共存試料にのみC-A-S-Hに由来する4配位Alピークが観測されたため、C-S-HはAlの配位数を変化させることでエトリンガイトの生成を促進しているものと考察した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)