Project/Area Number |
16J05076
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Risk sciences of radiation and chemicals
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平野 哲史 神戸大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 環境化学物質 / ストレス応答 / ネオニコチノイド / 不安様行動 / 異常啼鳴 |
Outline of Annual Research Achievements |
1990年代に開発されたネオニコチノイドは,昆虫のニコチン性アセチルコリン受容体(nAChRs)を標的としたアゴニスト作用を示す新規農薬である.しかし近年,ネオニコチノイドは哺乳類神経細胞に対してもnAChRsを介した異常興奮反応を引き起こすことが示されたため,ネオニコチノイドが脊椎動物の脳神経系に対して不測の影響を及ぼし,精神疾患や発達障害の一因となる可能性が懸念されている.本研究では,新規化学物質としてネオニコチノイド系農薬に着目し,環境化学物質およびストレスの複合的影響メカニズムを明らかにすることを目的とした. ネオニコチノイドの1種クロチアニジンを単回経口投与し,高架式十字迷路試験による急性行動影響解析を行った結果,低濃度投与群においては,値の減少が不安様行動の指標となるOpen arm滞在時間および侵入回数の減少がみられた.さらに,高濃度投与群においては総移動距離の減少,ならびにマウスにおいては通常みられない「負」の情動応答であるとされる異常啼鳴およびフリージング行動が観察された.また,神経活動性解析を行った結果,投与群においては「負」の情動入力を受ける視床や海馬等の過剰な活性化がみられ,ネオニコチノイドにより新規環境に対するストレス応答性が向上している可能性が強く示唆された. 本研究の結果から,ネオニコチノイド系農薬曝露時にみられる行動学的影響の一因として「ストレス応答系のかく乱」が関与する可能性が初めて明らかになった.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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