Project/Area Number |
16J07917
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Optical engineering, Photon science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山口 祐樹 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2019-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2017: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | シリコンカーバイド / フォトニック結晶 / ナノ共振器 / 高Q値化 / 第二高調波発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、SiCを用いた高Q値共振器を用いた低損失高効率な光デバイスの実現を目指しており、本研究課題では、共振器を作製する際に用いる基板の光学品質の向上による共振器の高Q値と、これを活かしたデバイス実現を目指している。本年度は、前者についてはSICOI基板作製手法の変更による高Q値化を、後者については非線形光学現象の1つである第二高調波発生の変換効率の向上を検討した。 前者に関しては、従来の水素イオンを打ち込む方法である薄膜転写法から研削・研磨・プラズマエッチングによる薄膜化法に作成手法を変更してSiC層の薄膜化を図り最大Q値300,000まで改善し、それぞれの基板のSiC層につきTEM観察を行うことでSiC層の欠陥の多寡について定性的な観測が出来た。一方で、これら高Q値共振器の実現可否はSICOI基板の平行度に依存しており、この平行度はSiC薄膜化工程における作製精度による。要求精度はフォトニック結晶導波路の形成方向にもよるが厳密な方向で1/1000°程度であり、薄膜化において非常に高い精度が求められる。したがって、SiC薄膜化工程の精度向上を今後の検討による改善が期待される。 後者に関しては、非線形光学現象として第二高調波発生をCW光源により観察を行い、FDTD法によるシミュレーションを用いてフォトニック結晶共振器内での変換効率を算出した。その結果、他の材料を含めたフォトニック結晶共振器の中で最も高い変換効率を3倍上回る世界最高の変換効率を実現した。これは将来的に、光回路中における波長変換素子としての効果が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように、本研究の目的のうち、共振器の高Q値化の実現について、SICOI基板の作製手法の変更により達成しており、従来基板との光学特性の比較も完了している。また、高Q値共振器を活かしたデバイスの1つとして第二高調波発生の検討を行い、測定および計算を行った結果、フォトニック結晶共振器を用いた中で最大の効率を実現している。 一方で、高Q値共振器の安定した作製のためにSiC層の薄膜化についての検討を進めたが、結晶ダメージが少なくかつ平行度を出すためのSICOI基板の作製方法の確立は達成できなかった。この件については今後解決していく必要があるが、本年度の検討により手がかりは得られたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本年度の成果を受けて、SiC薄膜化工程のうち、SICOI基板作製時の基板融着・研磨条件の最適化を行うことで、SiC層のダメージの低減および平行度の向上を図り、高Q値共振器の安定した実現を目指す。そして高Q値化が実現でき次第、SiCの特性も活かした低損失・高性能な応用を検討・実現していく。具体的にはハイパワー分波素子や、四波混合を利用した単一光子源の研究に着手する。
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