蛹化のスイッチとして機能する小さなnon-coding RNAの作用機構の解明
Project/Area Number |
16J08693
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Insect science
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research (2017) Tokyo University of Agriculture and Technology (2016) |
Principal Investigator |
野島 陽水 国立研究開発法人理化学研究所, 多細胞システム形成研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | SOD / 活性酸素種 / ROS / 変態 / 蛹化 / non-coding RNA / miRNA / オートファジー / 脱皮・変態 / BmSOD |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究代表者が立案したmiRNAを介した蛹化誘導モデルを証明することを目的とした。カイコガ脂肪体では変態期においてオートファジーが誘導されることが報告されており、またオートファジーの誘導には活性酸素種(ROS)が必要であることが知られている。 研究代表者は昨年度、蛹化前のカイコガ幼虫脂肪体細胞内では、給餌期と比較してROSレベルが上昇し、対して、ROSの処理を担う抗酸化タンパク質であるBmSOD1およびBmSOD2(BmSODs)の発現は低下することを見出した。更に昨年度では、BmSODの発現低下にmiRNAが関与していることを示唆する結果を得た。本年度では、蛹化前に見られるBmSODsの発現低下がカイコガ幼虫の蛹化に必須のプロセスであるかを検討した。 カイコガでは、RNAi実験を行うことができないことから、SOD様活性を有する低分子化合物に着目し、これを蛹化前のカイコガ幼虫に投与した。その結果、SOD様活性を有していない化合物を投与した個体では正常に蛹化したのに対して、SOD様活性を有する化合物を投与した個体では蛹化が阻害された。これらの結果から、蛹化前のBmSODsの発現低下はカイコガ幼虫の蛹化に必須のプロセスであることが示された。 更に、変態を誘導する昆虫ホルモンであるエクダイソンを終齢給餌期の幼虫に投与し、脂肪体において、オートファジー活性、ROSレベル、BmSODsの発現量を測定したところ、オートファジー活性とROSレベルは上昇し、対して、BmSODsの発現は低下した。 昨年度および本年度の結果から、変態イベントに伴って発現誘導されたmiRNAによって脂肪体細胞内においてBmSODsの発現が低下し、これによってROSレベルが上昇することで、最終的にオートファジーが誘導される可能性が考えられた。 これらの結果は、現在学術雑誌に投稿中である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)