Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は各観測個体がどのグループに所属するのかの信頼集合の開発を行った。 研究の基本方針は、研究計画に記載した通り、グループ分けの信頼集合は、それぞれのグループ分けの仕方に対応するモーメント不等式の検定を行い、棄却できない場合に、そのグループ分けを信頼集合に含めるという形で構築した。 信頼集合の開発については、いつくかの解決すべき問題があった。 まず、各帰無仮説に対応するモーメント不等式の数が多いことである。この問題はChernozhukov, Chetverikov and Kato (2014)の手法を応用することで、信頼区間の構築ができた。しかし、彼らの手法そのままでは、長い時系列が取れないパネルデータではうまく行かず、時系列が短い場合でも機能するように、修正を施した。次に、信頼集合をできる限り小さくするため、少し統計量を変更し、ブートストラップ信頼集合を構築することとした。この統計量に対して、同じ著者の別の論文にある高次元中心極限定理を利用することで、新たに漸近理論を用いた理論分析を行った。 次に、考えるグループ分けの数が非常に多い問題がある。最も単純な場合でもブートストラップ法には計算量の問題があることがわかった。そのため、理論的なものよりは信頼集合が大きくなってしまうが、計算時間が実行可能な範囲に収まる手法を考案した。一方で、モーメント選択にも計算量の問題が発生することがわかり、この問題に対しても計算量は実行可能である手法を考案した。しかし、計算量を減らす現在の工夫は、大きな信頼集合すため、現在は手法の改善に取り組んでいる。 また、Acemoglu, Johnson, Robinson and Yared (2008)のデータを用いて、民主化の軌道による国のグループ分けにける統計的不確実性を検証している。
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