Project/Area Number |
17022003
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 真樹 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90301887)
|
Project Period (FY) |
2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
|
Keywords | 運動性視床 / 眼球運動 / 神経活動 / タイミング / 運動発現 / 霊長類 / 神経生理学 / 機能脱落 |
Research Abstract |
眼球運動系において基底核と小脳はいずれもフィードフォワード経路を構成し、大脳から脳幹に至る運動信号を修飾・調節していると考えられている。しかし一方、基底核と小脳外側部は視床を介して大脳皮質に信号を送っており、体性運動系ではこの上行経路が運動の企画や意思決定に関与していることが症例研究や機能画像研究によって示されている。中でも運動のタイミングの調節にこれらの経路が重要であることがよく知られており、皮質下病変における自発運動の開始異常の神経基盤として注目されている。本研究では眼球運動の計画段階における皮質下信号の役割をサルを用いて調べた。 これまでの研究で、運動性視床の不活化により、反対側にむかう記憶誘導性サッカードの潜時が延長することを見いだした。とくに、固視点を消すことによって運動を開始させる従来の課題よりも、手がかり刺激が提示された後、一定時間の後に自発的に記憶誘導性サッカードをおこなわせるinternally triggered課題で障害効果が大きかった。このことは視床を経由する信号が自発性眼球運動の発現、特にその時間的調節に関与する可能性を示唆する。本年度はこの現象の再現性を確認した上で専門誌に発表し、さらには不活化実験の前後に得られた神経活動を詳細に解析した。サッカードに先行したburst activityの大きさは視覚刺激に応じて運動をおこなったときと自発的におこなったときで多くの場合違いがなく、その一方で遅延期間中にみられたbuildup activityの潜時はinternally triggered課題でのサッカードの潜時によく相関した。このことから運動性視床は運動信号そのものというよりも、自発運動のタイミングを決定するための時間情報を大脳皮質に供給していることが示唆される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)