Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2007: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Research Abstract |
本年度は、独立した移動体が多数存在する環境において、(1)局所的な遭遇および交渉過程によって形成されるネットワーク、および(2)移動体間の非明示的な状態量交換による編隊構造遷移、についてモデル化を行い、これらが特定の機能構造を持ちうるための条件について明らかにした。 前者については、特定の機能構造としてスモールワールド型ネットワークを想定し,偶発的・局所的な相互作用によるネットワークの時間発展を確率モデルにより定式化した上で,ネットワークの頂点となる移動体によって操作可能な変量に対する,大域的ネットワーク特徴量の変化について定式化した.これによって,パラメタ空間に対する機能構造発現可否分岐の解析を可能とするとともに、自律分散的に状況へ適応する局所通信網を実現可能とした.旧来の研究では、数学的に理想化された環境で、移動体の不連続なジャンプを仮定してモデル化が進められていたが、本研究では確率モデルとグラフ理論上の知見から解析を初め、連続的に動作を続ける独立移動体間の局所的な相互作用によって形成されるネットワークを、自律移動体の分散的適応動作によって機能構造を発現させるモデル化に成功した。 後者では、集団移動体モデルにおける自律的移動方向決定アルゴリズムと非線形振動子による調和行動を動的に切替え可能とするシステムを実現した.各個体に非線形振動子を割り当て,外部からのセンサ入力と振動子間の同期関係を解析することにより、振動子間の位相差によって群れ形状の遷移を可能とした。これは、移動体集団の置かれた環境に関する情報を位相に圧縮して相互作用を及ぼしあうことに相当し、本研究成果の工学的応用手法として期待できる。小型の自律型移動ロボットを用いた実験によって、本手法の妥当性と有効性を示した。
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