Budget Amount *help |
¥11,050,000 (Direct Cost: ¥8,500,000、Indirect Cost: ¥2,550,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2005: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Research Abstract |
本研究は,地盤沈下等の地盤災害との関係で設定される地下水位を維持するのに空間的(位置や深度)な許容揚水量の簡易評価手法を確立することが目的である。そのため,扇状地での河川による地下水涵養機構の評価,揚水による地下水位への影響度評価を実施した。 扇状地を対象に,河川の水位などの観測値とその近傍で観測する地下水位などの情報に基づき,河川からの地下水涵養について検討した結果,以下のようであった。 1.河川と地下水の水質を比較したところ同程度であり,また,地下水位は,周辺揚水量よりも河川水位の変動と類似していて,地下水は河川涵養を受けていることが確認された。 2.地下水流速が砂礫地盤内で異なり,卓越した水流が存在した。この点検のため深度別の地下水位を観測した結果,各深度の地下水位は,河川の影響を受けるものの時間的遅れが若干異なった。地下水流動解析にあたっては,水みち構造としての帯水層構造の評価,表現が重要であることが示唆された。次に,揚水量とそのパターンを把握し,周辺地下水位の変動を調査した結果, 3.1日に揚水を繰り返すパターン,昼間に連続し揚水し夜間に停止するパターンなどが認められ,それによって地下水位の変動への影響は異なった。 4.上記の地下水位への揚水影響をJacobの水位低下,回復式によって精度良く再現できることが得られた。この結果,地下水位を回復させる時間を確保すれば,水位低下を抑制できることが判明した。 本研究では,地下水流動解析モデルの構築に至らなかったが,地下水涵養や揚水影響に関して上記のような知見によって,特に揚水量の管理のあり方への重要な指針が得られた。
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