P2PネットワークにおけるユーザQoSを考慮した検索手法に関する研究
Project/Area Number |
17700058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Computer system/Network
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
笹部 昌弘 Osaka University, 工学研究科, 助教 (10379109)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | P2P / ファイル検索・取得 / キャッシング / 進化ゲーム理論 / 検索遅延 / ファイル可用性 / モバイル環境 / 論理網 / 到達率 / 物理網特性 / パワー則 |
Research Abstract |
本年度は大きく分けて2つの研究成果を得た. 1つ目は,協力的なキャッシングによる,低遅延かつファイル可用性の高いファイル共有システムの実現である.ファイル共有システムを構成するノードはユーザ端末であり,それぞれが利己的に振る舞うと,十分にファイルがキャッシュされず,特に人気の低いファイルがシステムから消失するなどの問題が発生する可能性がある.昨年度の成果により,キャッシングに対するコストと需要のモデルによっては,ノードが利己的に振る舞ったとしてもファイル可用性の高い,低遅延なファイル共有システムが実現可能であることを示した.本年度は,さらにユーザごとのファイルのキャッシングに対する協力性が異なる,すなわちユーザが多様である状況に着目し,適切なキャッシングの実現可能性について検討した.現実的な環境では,非協力的なユーザが多数,協力的なユーザが少数を占めると考えられるため,ユーザの多様性をZipf則でモデル化した.個々の振る舞いがシステム全体としての特性に与える影響を明らかにすることのできる進化ゲーム理論を用いることで,ユーザの多様性が大きいほどファイル可用性は低下するものの,ある一定の値に収束し,またシステム全体としては安定することを示した. 2つ目は,モバイル環境下でのP2Pファイル共有システムにおける検索効率の向上手法の提案である.災害発生時,イベント会場での催事などインフラが使用できない状況では,端末間で一時的に構築した無線ネットワーク上でファイルや情報を発見するための仕組みが必要となる.本研究では,分散ハッシュテーブル(DHT)とファイルの複製技術を組み合わせた手法を用いることで,ノードの移動による高変動な環境下においても高いファイル検索成功率を実現できることを示した.
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)