神経上皮細胞の細胞周期および運動性の制御におけるPax6の役割
Project/Area Number |
17700300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 将文 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20361074)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | Pax6 / 神経上皮細胞 / イメージング / 細胞周期 / 神経幹細胞 / 脳・神経 / 発生・分化 / 転写因子 |
Research Abstract |
神経細胞(ニューロン)やグリア細胞を生み出す神経幹細胞として機能する神経上皮細胞は、細胞周期に依存した核運動を行なう極性細胞であるが、細胞周期や核運動を統合する機構や形態を維持する制御機構については未だ不明の点が多い。本研究課題では、Pax6変異ラット胚における神経上皮細胞の挙動のイメージング解析を行ない、神経上皮細胞の細胞周期および運動性の制御におけるPax6遺伝子の役割を明らかにすることを目的としている。18年度は、まず前年度に確立したラット胚脊髄神経管のスライス培養とレーザー顕微鏡を用いた細胞の挙動のイメージング法(Takahashi and Osumi,2007)により、Pax6変異ホモ胚神経上皮細胞の挙動を解析した。 ニューロン産生からアストロサイト産生の移行期の神経上皮細胞を蛍光タンパク質により標識し、5分間隔での経時観察を行った。Pax6変異ホモ胚の後期神経上皮細胞では、前年度に野生型胚において解析した神経上皮細胞の細かいスパイク様の構造の数がやや増加しており、神経上皮細胞の微細構造に変化が生じていると考えられた。また前年の解析からPax6変異胚神経上皮細胞内において、分子の輸送や局在化に変化があることが示唆されていたことから、Pax6変異胚神経上皮細胞において、細胞骨格タンパク質および細胞骨格の制御に関わる因子の発現を解析した。Nestinやα-tubulin, Kinesin, β-catenin,δ-cateninの発現様式は野生型と比較して変化は見られなかったが、微小管形成に関与することが報告されているS100βの発現が神経上皮細胞の基底膜側末端で認められなかった。以上のことから、Pax6は神経上皮細胞の形態や細胞内輸送などを何らかの方法で制御しており、増殖および分化における神経上皮細胞の維持に重要な因子であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)