Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
蛋白質やペプチドなどの生体分子を固体表面に保持するための手法を開発することを本申請課題の目標とした.そのための第一段階として,ペプチドをプローブとして保持したチップ上において,ペプチド-蛋白質相互作用を行うための分析手法を開発した.ここではペプチドをオリゴヌクレオチドとのコンジュゲートとして調製することによって,疎水性ペプチドであっても水溶液中において取り扱い可能となることを期待するとともに,先行するDNAチップ技術を取り込むことを目論んだ.また,オリゴヌクレオチドコンジュゲートの二重鎖置換能を利用することによって,新しい概念の生体分子間相互作用検出法を実現することも目標とした. リガンドをオリゴヌクレオチドと共有結合することによって,分子間相互作用の特異性が損なわれる恐れがある.そこでオリゴヌクレオチドと共有結合したリガンド分子と,水溶液中のリガンド分子とによる競争標的蛋白質結合実験を行い,生体分子間相互作用能を維持した状態でのリガンド固定法を実現するための基礎的知見を得た. 続いて,オリゴヌクレオチド分子が可逆的に二重鎖を形成および解離する性質を利用して,リガンド分子を固体表面上において可逆的に着脱する分子操作法確立を試みた.分子鎖置換における熱力学的最適条件の検討を含め,基礎なデータを収集し,オリゴヌクレオチド分子がコードする情報を用いて生体分子間相互作用の有無を検出する,新しい概念の分析手法を実現した. さらに,リガンド-情報分子コンジュゲートをマイクロリアクター内に導入し,微小空間内における分子鎖置換反応を達成するための予備的検討にとりくんだ.約1cm四方のDNAチップ上にマイクロ流路を組み合わせたマイクロ流体デバイスを作製し,これを用いた生体分子ハンドリングに関する基礎的知見を得た.
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