広帯域ランダム波長同調可能な中赤外光源の開発とその生体試料識別への応用
Project/Area Number |
17760039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮本 克彦 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20375158)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 中赤外 / 非線形光学 / 光パラメトリック発振 / 励起波長同調 / ランダムアクセス |
Research Abstract |
本年度(平成18年4月1日〜平成19年3月31日)は、昨年度構築した「高速広帯域波長制御中赤外コヒーレント光源」の高出力化および高安定化を行い、分子分光測定・2次元マッピング測定装置として発展させる事を主目的として研究を行ってきた。 (1)広帯域ランダム波長同調可能なコヒーレント中赤外光源の高出力化高安定化 従来の非線形光学結晶を用いた中赤外光源では結晶角度により波長制御を行っている。本研究では、励起波長同調によって波長制御を行う為、課題であったウォークオフ角やフレネルロスによる変換効率の減少などが改善でき、従来方法よりも中赤外領域を広帯域にわたり高出力発生可能であった。2μm励起光源のエネルギースケーリングおよび共振器構成の改善により、出カ〜mJオーダー(ピークパワー〜数百kW)を保ったまま、5〜10μmという広帯域波長同調特性が得られた。また高安定性に関しては、検出器を2個使用し2ch測定を行う事でパルス間の強度揺らぎ補正を行い、1%よりも高い安定性を実現した。 (2)2次元マッピング分光測定装置の設計および試作 本研究で開発を行ったコヒーレント中赤外光源の大きな特徴として、所望の波長をmsオーダーでランダムアクセス出来る点にある。これは、ガルバノ制御2μm帯励起光源により実現できるものである。この波長ランダム性能を活かし、サンプル吸収ピーク位置とそれ以外の波長をスイッチングし信号を得る事で、リアルタイムモニタリングおよび差分イメージング測定が可能であった。 本研究で開発を行った「広帯域ランダム波長同調可能な中赤外光源」は、高出力を保ったまま広帯域にランダム発生できる点で、他に類例がなく、今後の実用装置として展開が見込めるものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)