パワーエレクトロニクス材料のフェムト秒レーザー加工と物性評価
Project/Area Number |
17760056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
富田 卓朗 徳島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助手 (90359547)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | フェムト秒レーザー / リップル構造 / レーザー加工 / 表面処理技術 / ワイドギャップ半導体 / シリコンカーバイド / 照射条件依存性 / 改質技術 |
Research Abstract |
昨年度の結果をもとにレーザー誘起ナノ周期(リップル)構造の生成メカニズムの解明と物性分析を引き続き行った.リップル構造生成メカニズムについては照射波長程度の周期を持つ"粗い(coarse)リップル"の生成閾値が試料表面粗さの影響を受けないのに対して,照射波長の数分の一の周期をもつ"細かい(fine)リップル"の生成閾値は表面粗さの影響を大きく受けることを明らかにした.この結果は細かいリップル構造の生成はフェムト秒レーザー照射によって生成される光励起キャリアの局在化によって引き起こされているが,粗いリップルの生成は光励起キャリアの局在化には依存しないということを示唆しているものであると考えている.さらに,シリコンカーバイドにおけるリップル構造のラマン分光測定を昨年よりも高空間分解能,高検出感度で行い,細かいリップルと比較して粗いリップルではアモルファスシリコンやアモルファスカーボンのピークがアモルファスシリコンカーバイドのピークよりも相対的に強く,レーザー照射による原子結合の乖離が粗いリップルにおいてより強く起こっていることを示唆する結果を得た.さらにラマン分光分析で得られた成果をより微視的な観点から議論するため,リップル構造を断面方向に切り出した試料を収束イオンビーム法で作製し,透過型電子顕微鏡観察を行った.その結果,リップル構造にはアモルファス相,ひずみを伴う層,無欠陥シリコンカーバイド単結晶が表面から結晶内部に向かって存在していることが明らかになった.さらに,アモファス相の厚さは約50nmであり,この値はラマンスペクトルのピーク強度から吸収係数を考慮して概算した値とほぼ一致することも明らかになった.
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)