Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
Dy211(Dy_2BaCuO_5)を15,20,25mol%添加したDy系バルクから採取してVノッチを導入した試験片の曲げ試験による破壊靱性値は,それぞれ1.24,1.17,1.47MPam^<1/2>であった.Dy211粒子はDy123(DyBa_2Cu_3O_x)マトリックスよりも硬いことなどにより,X=25のビッカース硬度もまた他のバルクのそれよりも高い値を示した.X=25の破壊靱性値が高い理由の一つとして,硬いDy211粒子によるき裂進展経路の偏向が考えられる.破壊した全ての試験片に対して気孔の分布を画像解析により評価し,破壊靱性値との関係について検討した結果,作製過程で発生した酸素が排出されやすいことなどによりバルク表面付近での気孔率は低く,そこでの破壊靭性値は高い傾向を示した.また,データの近似から無気孔での破壊靱性値は,平均値に対して20%程度高いことが示唆された.破壊靭性値の著しく低い試験片の破断面には,Dy211粒子の偏在が観察され,気孔やDy211粒子の分布と関係する破壊靱性値のこのようなふるまいは,破壊強度のそれと類似している. 銀を5,7.5,10wt.%添加したDy系バルクの破壊靱性値は,1.34,1.44,1.54MPa m^<1/2>であり,銀の添加に伴い向上した.き裂の進展に対する銀粒子のブリッジング効果やき裂進展経路の偏向などによると考えられる. バルクから採取した試験片の両端をエポキシ系接着剤でアルミ棒に接着し,ユニバーサルジョイントを介して引張り負荷を与え,それに伴う変形挙動を電子スペックルパターン干渉計により観察した.微細な粒子粉である染色浸透探傷剤を塗布することで光学的粗面となり良好な干渉縞が得られ,バルクの変形挙動の観察が可能であることが示されたが,治具の回転等を考慮したデータ処理・解析の工夫が課題として残った.
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