Project/Area Number |
17760336
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
廿日出 好 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (90339713)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | SQUID磁気センサ / 電磁的非破壊検査 / ロボット / モバイル / アクティブシールド / 冷凍機 |
Research Abstract |
本研究では、地磁気(約50μT)などの環境磁気雑音が存在する環境で、現在最も高感度なSQUID磁気センサを移動させて構造物の非破壊検査が可能なモバイル型検査装置の開発を目的とした。そこで、まずH17年度では、SQUID磁気センサ移動時に鎖交する環境磁気雑音をリアルタイムに相殺することによりセンサ移動を可能にするアクティブシールド技術の開発を行った。アクティブシールド技術として、SQUID磁気センサに鎖交する環境磁気の出力電圧を利用して、センサ近傍に設置した補償コイルから相殺磁気を発生させて、環境磁気を打ち消す帰還回路を開発した。本帰還回路には、狭帯域遮断フィルタを導入して非破壊検査に用いる特定周波数の磁気信号は相殺せずに、検査信号以外の全周波数帯域の磁気雑音を相殺するという特徴を持たせた。本アクティブシールド技術により、磁気ノイズの増加なしに32mm/sの速度でSQUID磁気センサの環境磁気中移動が可能となった。また、雑音の相殺を行った状態でSQUID磁気センサを二次元移動させて、ロケットなどの構造物に使用されている先進複合材料であるC/C(炭素繊維炭素強化複合材料)の非破壊検査を行い、深さ15mmに位置する欠陥を非破壊、非接触で検出することができた。 H18年度では、本科研費にて購入したロボットアームにこのSQUID非破壊検査を実装した。この際、ロボットアーム本体が移動できるような機構を導入した。また、実用性を考慮してSQUIDの冷却に取り扱いの容易なパルス管冷凍機を導入した。本研究では、ロボットが動作する際に発生する数μTの磁気ノイズがSQUIDに侵入して安定動作を妨げることが分かった。そこで、SQUIDよりも感度の点では数桁劣るが、数μTの磁場中でも安定動作するフラックスゲート磁気センサをSQUIDの代用に用いたアクティブシールドを開発し、ロボット式SQUID非破壊検査装置に適用した。この結果、ロボット動作時のノイズを相殺して、かつSQUID安定動作と二次元移動が可能な検査装置の開発に成功した。
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