Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
高反射率材料の反射指向性の評価方法を開発した。近年,日本各地の都市部では,ヒートアイランド現象と呼ばれる気温の上昇が顕著となり,真夏日,熱帯夜日数とも増加の一途にある。都市の居住環境は著しく損なれようとしており,早急な対策が必要とされている。その対策の1つに高反射率塗料がある。高反射率塗料によるヒートアイランド対策とは,日射反射率の高い塗料を建築物外壁に使うことで,日射からの受熱を減らし,屋内の冷房負荷を軽減するというものである。しかし,単にその建築物への熱の侵入を防いだとしても,反射した日射が周辺の建築物や道路等に吸収されてしまうと,都市全体としての熱負荷は変わらない,という問題が指摘されている。よって,高反射率材料では,日射反射率だけでなく,反射指向性も重要な性能指標の1つと考えられる。しかし,赤外線領域における反射指向性を計測する既存の測定器が存在しないため,これまで,反射指向性を適切に評価することができなかった。そこで,本研究では,照射光源の波長を狭め,さらに,反射光を熱としてとらえることで,ノイズが多く光学的な測定がむずかしい赤外線領域における反射指向性を測定することができることを示した。そして,実際に,数種の塗料,金属光沢面,再帰反射材について,その日射照り返し量の測定を行い,周辺環境への熱負荷の増減の評価を行った。本評価法は,今後必要とされる照り返し抑制効果をもつ高反射率材料の開発にとって,重要な技術となる。
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