低分子量ヒアルロン酸による癌細胞の浸潤・転移制御機構
Project/Area Number |
17770112
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村井 稔幸 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20311756)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 生体分子 / 癌 / 糖鎖 |
Research Abstract |
癌細胞の浸潤・転移の制御機構には不明な点が多く、癌進展を防ぐ効果的な手段の開発が望まれている。私たちは、癌細胞に発現する接着分子CD44が、腫瘍細胞外マトリックスの主要構成成分であるピアルロン酸の小断片と相互作用することにより、切断を受けることを見出した。さらに、そのシグナル伝達分子と切断酵素を同定し、癌細胞の運動性亢進への寄与を明らかにした。平成18年度は、平成17年度に引き続いて、腫瘍組織における低分子量ビアルロン酸の生成機序の解明、および、CD44の細胞外領域切断による癌細胞の浸潤性亢進の分子機構について、次の研究をおこなった。 1.腫瘍組織における低分子量ビアルロン酸生成機序の解明 癌細胞において、ビアルロン酸を断片化する酵素分子を同定した。そして、当該ビアルロン酸分解酵素分子について、その発現を遺伝子工学的に抑制する系、および、増強する系を構築することができた。 2.CD44の細胞外領域切断による癌細胞の浸潤性亢進の分子機構 癌細胞において、上皮成長因子受容体の高発現が顕著に認められる。このことに着目し、これまでのCD44と癌細胞浸潤・転移についての独自の知見を基に、上皮成長因子の癌細胞浸潤への関わりについて検討をおこなった。その結果、上皮成長因子がCD44の細胞外領域切断を惹起し、癌細胞の浸潤性亢進を引き起こしていることを明らかにした。また、その作用機序についても分子レベルで明らかにした。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)