Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
四肢位置の決定メカニズムの基本概念を作り出し、それを元に四肢位置の多様性を可能にする保存機構を提唱することを目的に、マウス・ニワトリ・カメ・カエル・ゼブラフィッシュ・サメ・エイの胚を用いて研究を行った。まず、前後肢の形態差と前肢・後肢の位置決めについて、前肢領域の決定には、それと同レベルの体節からの影響が重要であることを、体節の移植実験から明らかにした。前肢レベルの体節を後肢レベルに移植すると、前肢マーカーTbx5遺伝子が誘導され、後肢マーカーTbx4遺伝子の発現が抑制された。これらの結果から、四肢の位置決めは側板中胚葉内の自立的なものだけではなく、組織間相互作用によって決定される可能性を提唱した。これまでに示した、四肢の位置決めに関する知見とあわせて、体軸の位置情報と体側(四肢)の位置決定との関係をまとめ、論文として発表した。背中正中上皮にAER形成能力があることと、魚類の正中鰭形成との関係を調べるため、さまざまな脊椎動物における背中正中のAER形成能力を比較したところ、軟骨魚類から哺乳類に至るまでの全ての脊椎動物群においてその能力は保存されていることが明らかとなった。この点については現在、論文投稿中である。
All 2006 2005
All Journal Article (5 results)
Developmental Biology 292
Pages: 79-89
Developmental Biology (In press)
Developmental Dynamics 233
Pages: 256-265
キーワードで理解するシリーズ-発生・再生イラストマップ.
Pages: 149-158
蛋白質核酸酵素別冊-発生システムのダイナミクス.
Pages: 731-737