Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
【目的】平成17-18年度は,キチン分解産物であるN,N'-ジアセチルキトビオース[(GlcNAc)_2]に特異的な輸送系をコードする遺伝子群として,放線菌で発見されたdasABC遺伝子群の機能を明らかにした。平成19年度は,dasABC遺伝子群とともに機能するABC (ATP-binding cassette)サブユニット遺伝子を同定するために,msiKに着目し,その機能を解析した。【結果】msiK遺伝子を相同組換えによって破壊した。msiK変異株では,キチンの資化能が失われ,かつ,(GlcNAc)_2輸送能が失われた。これらの結果から,msiK遺伝子はキチンの資化に必須であること,放線菌Streptomyces coelicolorでの(GlcNAc)_2輸送系は,DasABCも含め,全てがABCに依存する輸送系であること,が判明した。さらに,msiK変異株では,キチンおよび(GlcNAc)_2によるキチナーゼ生産の誘導が欠損したことから,(GlcNAc)_2の細胞内への取り込みが,キチナーゼ生産の誘導に必須であることが示唆された。以上の結果から,MsiKタンパク質は,DasABCとともに(GlcNAc)_2の輸送に関与するサブユニットであり,S. coelicolorでのキチン分解とキチン資化に必須であることが明らかとなった。一方,dasA遺伝子が輸送対象となる(GlcNAc)_2の存在下で転写誘導されるのに対し,msiK遺伝子は構成的に転写されていることが判明した。
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