アルツハイマー病におけるMOCAのAPP分解促進効果と軸索再生の機序解明
Project/Area Number |
17790221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
行方 和彦 Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (70392355)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | MOCA / BDNF / 軸索伸長 / Rac1 / 網膜神経節細胞 / 神経変成疾患 / 神経保護 / 神経変性疾患 / 神経栄養因子 / 神経再生 |
Research Abstract |
これまでModifier of cell adhesion protein(MOCA)の機能の詳細は不明であったが,申請者はMOCAの発現が神経細胞に特異的であり,アクチン繊維を制御するRac1を活性化することを明らかにした。最近,Elmoと呼ばれるタンパク質がMOCAに結合することにより,MOCAの分解を抑制することを発見した。このMOCA-Elmoの複合体には,神経突起伸長に関与するRhoGが結合しており,MOCA-Elmo-RhoGの複合体形成によりRac1は最も強く活性化されていた。細胞膜上に局在するRhoGは活性化されるとMOCA-Elmoの2量体と結合して,MOCAを細胞膜へ引き寄せる機能を持っていた。複合体が形成されたMOCAはRac1結合部位においてリン酸化修飾を受けており,このリン酸化がMOCAの機能を制御している可能性が推測される。このリン酸化修飾はElmoと結合したMOCAが細胞膜へ移行した時に生じていた。RhoGは神経栄養因子であるNGFによって活性化されることが知られており,複合体形成によるMOCAの膜移行が神経栄養因子によって制御されている可能性も推測される。MOCAの細胞内局在変化を検討したところ,神経細胞の成長円錐内で均一に存在していたMOCAが,BDNF刺激により細胞膜へ移行することを発見している。一方,MOCAを強制発現した培養海馬神経細胞では軸索伸張が促進されることを我々はすでに発見しているが,この軸索伸張効果はBDNFによってより増大することも判明した。これらの所見からMOCAは神経細胞の変性だけではなく,神経の発生発達においても非常に重要な役割を担っていると推測される。また,MOCAを強力に発現するトランスジェニックマウスを作製しており,個体レベルでの解析も進行中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)