Vα14NKT細胞の産生するIL-21を介したIgE調節機構の解明
Project/Area Number |
17790331
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
原田 通成 独立行政法人理化学研究所, アレルギー体質関連遺伝子研究チーム, 研究員 (20333487)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 免疫 / NKT細胞 / アレルギー / IL-21 / IgE / BCG / 衛生仮説 / IL-12 / BCGワクチン / アポトーシス |
Research Abstract |
花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息に代表されるアレルギーに悩まされる人たちは、この20年間で先進国を中心に急激に増加し、今や国民の30%が罹患している、と言われている。これは、衛生環境が向上し、細菌や寄生虫などに汚染されることがなくなったためだ、とする「衛生仮説」で説明されている。例えば、結核予防に広く用いられている、結核菌を弱毒化したBCGワクチンを接種すると、アレルギー症状が緩和することが報告されている。しかし、そのメカニズムは謎のままであった。 本研究では、経皮的な抗原感作によるIgE産生モデルマウスに、結核菌を弱毒化したワクチン「BCG」の接種でIgEの抑制が確認された。このモデルマウスを用いた詳細な解析からBCGワクチンは樹状細胞の自然免疫系の認識機構を介してNKT細胞を活性化することが判明した。活性化したNKT細胞はIL-21を産生し、IgEを産生するB細胞を細胞死へ導くという機構があることを見いだした。これは衛生仮説を説明する新規の機構であると考えられた。また、NKT細胞がIgE抗体産生を抑制する仕組みは、ヒトにも存在するだけでなく、この仕組みの異常でIgEが減少しない個体が存在し、遺伝的背景といった衛生仮説以外の要因が存在する事もあることが考えられた。 この研究から、BCGや細菌構成成分などを用いたアレルギー治療法の開発や、アレルギー発症のメカニズムの研究する上で重要な知見が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)