カゼインキナーゼIε(CKIε)発現ウイルスを用いた造血幹細胞の体外増幅
Project/Area Number |
17790643
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡村 篤夫 神戸大学, 医学部附属病院, 臨床研究員 (20379423)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | CKIε / Hematopoietic stem cell / self-renev / apoptosis / SOCS3 / β-catenin / PTEN / Hematopoietic stem cells / self-renew |
Research Abstract |
造血幹細胞の自己複製に関する分子機構は複雑であり、実用的な体外増幅システムは未だ確立されていないのが現状である。理由として、骨髄niche以外においては造血幹細胞の未分化性の維持が困難であること、またこのような環境下においてはDNA障害性ストレスに対する造血幹細胞のアポトーシス感受性が高まっていること等が予想される。我々は、単量体のセリン/スレオニンキナーゼであるカゼインキナーゼIε(CKIε)が、造血幹細胞におけるこれら2つの機構を調節していることを見出した。 まずCKIεは、SOCS3を安定化することによりG-CSF刺激による造血細胞の顆粒球分化を抑制する。同時に、β-cateninを安定化させWnt刺激に対しては促進的に作用することから、結果として造血幹細胞の未分化性の維持に貢献すると考えられる(Blood 103;2997:2004)。 またCKIεは、造血細胞のDNA障害性ストレスに対するアポトーシスの感受性を増強する。これは、CKIεが直接的あるいは間接的にPTENの活性化を介し、細胞生存シグナルの1つであるPI3K/Aktシグナルを抑制するためである。未分化な造血幹細胞では、他の血液細胞と比較しCKIε発現が亢進しており、これはniche以外の環境下ではアポトーシス感受性の増強につながることが予想される(Life Sciences 78;1624:2006)。 さらに数種類の白血病細胞株においては、CKIε発現の減弱・消失が認められており、逆にDNA障害性ストレスに対して耐性を持つことが予想される。すなわちCKIεの機能的欠落は、造血細胞の白血化あるいは白血病細胞の治療耐性化機構にも関与しうると考えられ、CKIεを癌抑制遺伝子の1つとしてとらえることも可能であろう(Life Sciences 78;1624:2006)。 より有効な造血幹細胞体外増幅システムの確立やがん治療への応用など、今後CKIεに関するこれらの知見を臨床に活かしていきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)