Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
前年度までの検討で,子宮腺癌における腺癌組織において発現が認められたBCLP蛋白は細胞増殖に関与し,細胞骨格形成に寄与する可能性があることがわかった。このタンパクを用いて血液による子宮頚部腺癌のスクリーニングの可能性を検討した。 対象は当院における子宮頚癌扁平上皮癌,腺癌,正常成人女性で採血に同意を得られた患者さま30人とした。末治療状態で血液を採取したのち,血液よりDNAを抽出しPCR法にてBCLP蛋白の発現を検討したところ,子宮頚部腺癌患者12人中10人83.3%において血液中に発現がみとめられた。正常女性の血液中では8人中7人87.5%にて発現が認められず,また扁平上皮癌患者では10人中3人30%においてその発現を認めるにとどまった。このことより,BCLPは頸部腺癌患者の血液中にて発現が認められ,一方,正常な女性では発現がほとんどないことより,子宮頚部腺癌の血液スクリーニングとして活用できる可能性が十分あり得ることが示唆された。 遺伝子配列より細胞内局在をインターネットで検索したところ,細胞膜蛋白の一部で膜貫通蛋白であると考えられた。細胞増殖および細胞骨格に関与した膜蛋白であり,癌細胞の増殖に伴って血液中に分泌されている可能性がある。癌化により細胞内で合成され,細胞膜の成分となり,徐々に血中に分泌される蛋白なので,血液による腫瘍のスクリーニングとして活用できる可能性が示唆された。
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