Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
前年度の研究で,アバットメントの計測を,通常のCAD/CAMシステムで用いている計測方法の倍に当たる240断面のデータを用いることで,CAD画面上ではインプラントの回転防止などの微小形状を再現することが可能であった.しかし,最終的な加工の段階でツールの太さにより加工できない部分がある上,ツールの砥粒の消耗が激しいため,適合性を向上するにはこの部分の改善が必要であることが分かった.特にこのインプラントアバットメントは,通常の支台歯に比べて細いため,CAMシステムでクラウン内面を加工するときに,ツールの先端部分だけで加工を行う頻度が増してしまう.そこで本年度は,ツール先端部での砥粒の消耗について検討を行なった.その結果,新品のダイヤモンド研削ツール先端部における砥粒が,繰り返し加工の2回目までは,SEM像で観察しても明らかなほどに,不安定に結合された砥粒の脱落が見られ,これと共に加工されたクラウンの適合状態に変化が見られた.しかし,繰り返し加工が3回目以降では,SEM像上においても目立った砥粒の脱落はなく,クラウンの適合状態に変化はなかった.さらに,これまで補綴物製作用に限定したCAD/CAMシステムをベースに開発を行ってきたため,計測後のデータ形式が支台歯や残存歯毎に個別の極座標となっており,作業模型全体での位置関係を設定するのに不向きであった.そこで,計測方法の見直しを行ない,生成される形状データを一連の三次元データとして扱うソフトウエアの開発を行い,240断面の計測形状と比べ遜色のないデータが得られることが分かった.
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