中国語における可能補語の選定と学習シートの開発―コーパスデータに基づいて
Project/Area Number |
17H00010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
外国語・外国文学
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Research Institution | 大阪府立門真なみはや高等学校 |
Principal Investigator |
栁 素子 大阪府立門真なみはや高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2017: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 中国語教育 / コーパス / 可能補語 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究目的 本研究では、中国語の可能補語を取り上げ、まず高校中国語テキストにおける扱いを確認する。次にその結果をふまえ, 一部の可能補語およびその先行動詞について, 中国語母語話者コーパス《媒体语言语料库》における頻度を調査し分析する。さらに, 中国の教科書のコーパス(自作コーパス)も用いて, 複数のコーパスの分析結果から優先的に指導すべき可能補語を選定し、学習シートの開発を行うことを目的とする。 2. 研究結果 高校中国語テキスト(10種)の調査の結果, 可能補語は計4冊に採録されており、そのうち方向補語を使ったものは単純方向補語のみで, 複合方向補語については収集されていなかった。そこで, 単純方向補語の“V不下”, 複合方向補語の“V不下来”, “V不下去”を例として挙げ, 分析を行った結果, 中国語母語話者コーパス≪媒体语言语料库≫において, 3語の出現頻度は, “V不下去”>“V不下”>“V不下来”となり, 単純方向補語を使った可能補語は必ずしも複合方向補語のそれより多く使われているわけではないことが判明した。また, 3つの補語の先行動詞について多変量分析を実施したところ, “不下”は、“放”、“装”、“剩”、“坐”と、“不下来”は、“亦”、“掉”、“跑”、“谈”と、“不下去”は“走”、“过”、“干”、“活”などとそれぞれ共起しやすいことがわかった。さらに, 3つの補語に特徴的な先行動詞と用例をまとめた学習シートを作成した。なお報告書作成時点では、一部の可能補語についての学習シートの開発にとどまった。現在行っている教科書コーパスの構築も合わせて、引き続き研究を進めていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
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