Project/Area Number |
17H00049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
北尾 悟 奈良女子大学, 附属中等教育学校, 副校長
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥510,000 (Direct Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2017: ¥510,000 (Direct Cost: ¥510,000)
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Keywords | 課題研究 / 多面的評価 / 大学入試改革 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、大学入学者選抜のあり方を改善すること、特に高等学校段階での多様な学習活動・学習成果の多面的評価の活用をどう図るかの検討が進められている。本研究では、高校での「課題研究」の実践を進めるなかで、生徒の学習履歴を継続して蓄積し、それを大学入試に生かすシステムの実践研究を行ったものである。 研究方法は、以下の通り実施した。 1. 高校3年次の課題研究(名称「大学教養特講」)において、「学問研究につながるテーマ設定」「大学研究室訪問」「研究論文の作成」の流れのもとに授業実践を進める。 2. 生徒の研究活動の過程およびその評価は、すべて各生徒に貸与したChromebookで記録し、その研究プロセスおよび研究データを継続的に集約し、自己評価と教育評価を組み合わせた方法で評価を蓄積した。 3. 2の記録方法については、そのデータを「テーマ設定の過程」「研究プロセス」「評価」に分節化し、大学側が個別入試で利用できるように一覧表化(「課題研究評価表」)する。 成果は、以下の通りである。 1. 研究活動の過程をChromebookで記録することによって、研究成果としての論文そのものと同時に、生徒自身の論文作成の過程(研究プロセス)が「見える」化できることが明らかになった(「電子式研究ノート」)。 2. 「見える」化された研究プロセスを、主体性・論理性・実証性の3観点を軸に、自己評価と教員評価(大学教員のコメントを含む)を組み合わせて評価を行うこと、同時に、記述方式で自己の研究過程をふりかえった評価方法を組みこんだ「課題研究評価表」の作成を行った。この方式により、「調査書」のような平板的な点数評価でなく、個人の研究の資質を見る評価方法が試作できた。大学側が、この表(観点)のうち当該大学で重視したい観点をより重く見るなどの方法を行うことで、個別入試への活用がより図ることができる。
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