Outline of Annual Research Achievements |
<研究目的>近年, 学修者が能動的に学修へ参加する教授・学習法, 「アクティブ・ラーニング」を取り入れた教育や支援が, 盛んに行われている. また, 3Dプリンタ, レーザーカッターなどを活用したデジタル工作機器を用いた「デジタルものづくり」を活用した教育も広く導入されつつある. しかし, これらの「アクティブ・ラーニング」と「デジタルものづくり」の双方の利点を上手く活用する取組は少ない. 本研究の目的は, 「デジタルものづくり」の特長を活かた「アクティブ・ラーニング」の活動の実態を明らかにすることである. <研究方法>デジタルものづくりを活用したアクティブ・ラーニングを取り入れた教育を行う教育機関の該当する教育プログラムの実施者を対象とした半構造化インタビューを実施した. 調査は次の13の項目に基づいて行なわれた. 1)教育プログラム名, 2)学修目的, 3)対象者, 4)受講人数, 5)受講形式, 6)使用機材, 7)使用ソフトウェア, 8)機材の教授法, 9)ソフトウェアの教授法, 10)制作場所, 11)評価方法, 12)効果, 13)課題点 <研究成果>調査項目を整理した表が作成された. また, デジタルものづくりを活用したアクティブ・ラーニングを取り入れた教育プログラムの構成に次の4つの点が重要であると考察された. 1)学修目的 学修目的は次の4種類に分類できる. a)デジタルものづくりの手法自体の習得, b)技術教育, c)創造性の育成, d)課題解決能力の育成 2)分野横断型グループ 異なる専門性を持つ個人でグループを構成することで共創が生まれる. 3)工作機材, 制作場所へのアクセス性 「機材を使う時間が限られていた. 」「学生にもっと工房をオーブンにできると良かった. 」という課題点がインタビューから見出された. 4)技術スタッフの存在 技術スタッフの不在が課題となることが明らかになった. a)技術スタッフを配置すること, b)技術スタッフが機材を扱う場所に居ること, の必要性が示唆された.
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