日本の大学における論文生産量の伸び悩みと、大学教員を取り巻く環境変化との相関分析
Project/Area Number |
17H00071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池見 直俊 九州大学, 理学部等事務部, 大学職員
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Project Period (FY) |
2017 – 2018
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2017: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
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Keywords | 論文生産性 / マルチタスク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、昨今議論されている日本の大学における論文生産量の伸び悩みと、大学教員を取り巻く環境変化との相関を時間的側面・心理的側面から明らかにするための調査を行った。 大学教員10名へ個別ヒアリングを行い、論文の生産性を低下させる要因について調査した。その結果、研究活動や論文生産を阻害する要因として、単純な研究時間の減少だけではなく、教育・研究・その他大学運営においてマルチタスクが課されてしまい、研究活動に集中できないことが挙げられた。マルチタスクが生産性の低さと相関関係があることは論文や記事等(例えばHarvard Business Review 91, no.3(March 2013))で取り上げられている。そこで、どのようなケースが大学教員のマルチタスク軽減につながっているかを調査した。 人的資源の面では、昨今URAやIRer等の多様な人材が大学教員の業務負担軽減に寄与しているが、本研究課題では組織構造の面から調査を行った。様々な研究機関での勤務経験を有する東京大学大気海洋研究所の教員ヘヒアリングを行ったところ、大学内の研究所の教員は学部教育に関する業務が大幅に免除されており、かつ国立研究開発法人の研究所より個人の研究に対する自由度が高いため、自身の研究活動の時間がとりやすいということであった。 今後の課題として、大学教員のマルチタスクを軽減させるための事例をさらに調査する必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)