日本人中学校英語教師の語の頻度及び分布度に関する直感
Project/Area Number |
17H00098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅰ(文科系)A
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Research Institution | 東京都稲城市立稲城第一中学校 |
Principal Investigator |
増渕 素子 東京都稲城市立稲城第一中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017 – 2018
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥580,000 (Direct Cost: ¥580,000)
Fiscal Year 2017: ¥580,000 (Direct Cost: ¥580,000)
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Keywords | 中学校英語教師 / 語の頻度及び分布度 / 直感 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の学習指導要領改定により中学校で指導する語数が増加する中、教師がその語に応じた指導を行って学習者の負担感を減らし、幅広い語をコミュニケーションに使えるよう導くことが求められる。しかし、多くの場合、教師は自らの語に対する直感を基に、語をどのように扱うか判断することとなる。本研究においては、語彙指導の判断の基準として有益とされる語の頻度および分布度(レンジ)に関して、(1)教師が直感でこれらの判断ができるか、(2)これらが教師の語の指導レベルに対する判断に影響するかを調査し、中学校語彙指導に貢献することを目的とした。 日本人中学校英語教師(58名)を対象とし、ある語が「一般的にどの程度使用されていると思うか」(頻度)、また、「6種の教科書でどの程度使用されていると思うか」(レンジ)を5件法(1「使用されていない」-5「使用されている」)で判断させた。また、その判断に優れた教師(4名)に対し、ある語を「中学校修了までに、どのくらいのレベルまで指導すべきか」について、5件法(1「まったく知らないレベルでよい」-5「文の中で正しく使うことができるレベルまで指導すべき」)で判断させた後、その理由を15分程度の面接で聞き取った。この内1名には、事前に授業観察をした。その結果、中学校英語教師に関して、語のレンジは直感で判断できるのに対し、頻度判断は個人差が大きく、初学者に必要な頻度3,000語レベルまでの語の区別を直感で行うことは難しいことが分かった。また、語の頻度判断にその語のレンジが影響することで、教科書でよく使用される語は実際の頻度にかかわらず頻度が高いと判断され、教科書内の語に関して、どの語をどのレベルまで指導するかの判断に頻度は影響を与えないことが分かった。 今後、研究者や教科書等作成者は、語の頻度に関してより多くの情報を教師に提供する必要があり、教師はその情報を指導に生かすことが望まれる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)