Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究の目的 文部科学省は「アクティブ・ラーニング」を「教員による一方的な講義形式の教育とは異なり, 学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称. 学修者が能動的に学修することによって, 認知的, 倫理的, 社会能力的, 教養, 知識, 経験を含めた汎用的能力の育成を図る. 」と定義して. また, 新学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の推進があげられている. (文部科学省, 2017)そこで, 日々の授業や課題学習の授業での実践を手がかりに, 生徒自身が自分なりに, 「主体的・対話的で深い学び」を実感できる学習過程について, その有効性をレポートによって検証したい. 2. 研究の方法 前述した目的を達成するために, アクティブ・ラーニングにおける問題解決や学習をモニターしたり, コントロールしている「メタ認知」の特性を解明し, メタ認知的要因による生徒の問題解決や学習の不振の予防や解消のための学びの方法の習得支援の改善について考えることが必要となる. それによって生徒たちの学びの方法の習得の変容を検証し, 評価していく. 本研究では, 「主体的・対話的で深い学び」を目指すために, 中2での『なぜ証明を学ぶのか-「説明」と「証明」の学びのつながりを考えよう-』についてのレポート活動の実践を提案する. 教師の「問い」に対して, 活動をもとに, 深い学びにつながる学習過程と検証を通して, 生徒が「主体的・対話的で深い学び」をどのように実感するのかについてレポートの内容や振り返りシートの記入内容を分析し, 検証した. 3. 研究成果 検証のために, 教師の問いに対して, 内なる問い(Inner Question)を持ち, 自分なりの探究(Exploration)が通して, 記述(Description)し, 対話Communication)し, 伝え合い, 振り返り(Reflection)を通して新たな問い(New Question)への変容となることを目指した枠組みを頭文字からiQedcorn法と名付けた. 本研究でば「主体的・対話的で深い学び」の授業改善に向けて, iQedcorn法による指導の枠組みと, この枠組みによる実践において3つの学びの視点での学習過程と指導の工夫を提案することができた.
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