水産・海洋教育におけるWebコンテンツの開発と評価および教育効果の測定
Project/Area Number |
17H00175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅱ(理科系)B
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Research Institution | 沖縄県立沖縄水産高等学校 |
Principal Investigator |
加藤 司 沖縄県立沖縄水産高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2017: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
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Keywords | 技能動画 / 技能伝承 / 水産高校 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は水産高校の生徒が主体的に学習できるラーニングシステムの開発とその効果の測定である。研究計画のとおり、ラーニングコンテンツである動画コンテンツを開発するとともにデータサーバを構築し、ユーザインターフェースの順に開発した。まず、動画コンテンツの開発において技能伝承に基づいた開発手法について検討した。技能伝承に関する研究は2007年の団塊世代の大量退職に伴う技能継承問題を機に活発になり、主に製造業を中心に研究が行われた。水産業における技能伝承の研究はなく、教育分野における技能継承の研究実践も医学系を除いてない。また、技能伝承に向けた動画コンテンツの作成手法についての研究も少なく、技能の抽出から暗黙知の形式知化の手法を構築し、また動画コンテンツとして教材化する手法を構築することができた。この研究成果については平成30年度春季日本水産学会にて「高等学校水産科教育における技術伝承に向けた暗黙知の形式知化への取組み」として発表した。 また、上記の動画コンテンツを視聴し、技能を継承していくシステムとして産学連結技能継承プロセス(Industry-School education Skill Succession : I-SSS)を提案した。このプロセスは実業系高校と産業界の各技能継承システムを継承を支援するラーニングシステムで連結してあり、産業界の技能後継者を育成する実業系高校と産業界を包括して技能継承を行うものである。このプロセスを支えるラーニングシステムはモバイルラーニングシステムであること、複雑な機能を有しないこと、端末のOSに依らないシステムであること、技術を体系的に学習することを要件に開発した。そして、その効果を検証した。対象は沖縄水産高等学校海洋技術科1年生40名をシステム使用グループと不使用グループに分けて適用実験を行い、技能実習時の疑問点の解決方法を見ることで技能継承に必要な資質である自律性の変容について調査を行った。その結果、システムを使用の方が、不使用グループの方よりも6倍疑問点に対し自己解決を試みていることが分かった。以上より、このシステムにより技能伝承に有効であることが分かった。この知見について平成30年3月の電気学会にて発表し、現在、同学会に「産学連結技能伝承プロセスに基づく水産・海洋技術モバイルラーニングシステムの開発」の題で論文を投稿している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)