重複障がい児の「学びの共有」が可能となるワンタップ教材のカスタマイズと授業実践
Project/Area Number |
17H00211
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学A
|
Research Institution | 三重県立度会特別支援学校 |
Principal Investigator |
北村 京子 三重県立度会特別支援学校, 教諭
|
Project Period (FY) |
2017
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2017: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 重複障がい児 / ワンタップ教材 / 学びの共有 |
Outline of Annual Research Achievements |
特別支援学校では、障がいの状態や能力が個々に異なる児童生徒が在籍している。そのため、授業の内容によっては子ども同士で学びを共有することが難しい場合がある。そこで、子どもの学びの意欲を引き出しやすいICT機器を活用し、子どもの学びを深め、その学びを共有しやすい状況づくりをすることで、子ども同士が学びを共有できるようになるのではないかと考えた。 これまでの取り組みとして、知的障がいと視覚障がいが重複する児童(以下、「重複障がい児」とする)1名を対象に、タブレットPCと全盲でも触って把握できる木製の補助具を組み合わせて、「右」や「左」など音で方向や位置を判別できるワンタップ教材を開発した。 本研究では、このワンタップ教材を用いて、2名の重複障がい児を対象に指導を行い、対象児それぞれの学びの深化や子ども同士の学びの共有ができることを検証した。具体的には、積み木を数える学習、ワンタップ教材による方向と位置の学習、マグネットの場所と個数の把握の学習を行った。 その成果は、次の3点である。すなわち、①ワンタップ教材に2名の対象児が好きなオルゴールを素材として用いた。そして、授業においてゲーム的要素をもたせることで、楽しく学習することができた。ワンタップ教材を後半に行うことにより、前半の積み木を数える学習も集中して取り組むことができた。②繰り返し操作できる教材を使用し、2名の対象児が「自分でできる」という達成感を得たことで、積み木の個数やワンタップ教材の分割数を増やすことができ、学びを深化させることができた。③2名の対象児は、子ども同士で交互に出題し答える学習をすることができた。一人が先生役として課題を考えて出題し、もう一人が生徒役になって答え、先生役はその答えを判定するやり取りができた。ただ答えるだけでなく、答えを判定することもできるようになり、子ども同士での学びの共有を実現することができた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)