病弱教育におけるセラピーロボットを活用した心理的支援に関する研究
Project/Area Number |
17H00256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
特別支援教育
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Research Institution | 大阪府立光陽支援学校 |
Principal Investigator |
橘岡 正樹 大阪府立光陽支援学校, 大阪市立大学医学部附属病院分教室, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2017: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
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Keywords | 癒し / 病弱教育 / ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
小児がんなどで入院している子どもは、毎日厳しい治療を受けながら分教室(院内学級)での学習に励まなければならない。また家族や友だちとも離れることで寂しい思いを募らせている。今回の研究ではセラピーロボット「パロ」を病弱教育に導入することによって、入院中の子どもたちが病気と闘いながら「学ぼう」と言う意欲を持ち、日々の学習への喚起となることを研究の目的とした。 1年を通して子どもたちは「パロ」を「キューちゃん」と名付け、毎日「パロ」に会うことを楽しみに分教室(院内学級)に登校することができた。また自ら進んで「パロ」のおうちを作ったりエサを作ってお世話したりするなど創作活動を楽しみながら取り組むことができた。 分教室(院内学級)での授業だけでなく、病棟で看護師が子どもに治療についての話をするときに「パロ」を横に置くと、子どもたちが落ち着いて話を聞くことができたという報告もあり、「パロ」を導入することにより子どもたちの心理的な安定が図られることについてのエビデンスが得られた。退院時にアンケートも実施したが、「とても楽しかった」という回答が最も多く(特に小学生)、子どもたちへの「癒し」を提供することができた。 「パロ」以外にも「うなづきかぼちゃん」や「OhaNAS」など簡易型のロボットを取り入れた。 コミュニケーションロボット「うなづきかぼちゃん」は音に反応し、「わかるわかる」「そうなんだ~」などうなづきながらしゃべるものであるが、軽量で持ち運びしやすいので、他の病院に教えに行く(訪問教育)とき、子どもたちは指導者と初対面であっても「かぼちゃん」と会話をすることで緊張せず授業を受けることができた。またクラウド型おはなしロボット「OhaNAS」はインターネットとつなぐことにより調べ学習で使用することができた。 様々なロボットが入院中の子どもへの支援のツールとして活用できることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)