Project/Area Number |
17H00263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
特別支援教育
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
中川 宣子 京都教育大学, 附属特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥580,000 (Direct Cost: ¥580,000)
Fiscal Year 2017: ¥580,000 (Direct Cost: ¥580,000)
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Keywords | 生活自立支援アプリケーション / 教育支援連携 / 生活アセスメントシート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、発達障害児のためのモバイル版「生活自立支援アプリケーション」を検討、開発し活用実践して、その効果を検証することである。モバイル版「生活自立支援アプリケーション」とは、児童が学校や家庭の「生活」の中で「どのような実態で(実態把握)」「何を学習し(課題抽出)」「どのような支援をすれば(学習・指導・支援)」「何ができるようになるか(評価)」について、文字、写真、動画、イラストによって簡単にパソコン上に記録でき、情報を蓄積・活用できるアプリケーションである。 そこでまず、児童の生活実態の把握をするための「生活アセスメントシート」の作成に着手した。これには、平成12年の『特殊教育諸学校小学部・中学部学習指導要領解説-養護学校(精神薄弱教育)編-』に資料として掲載されている『各教科の具体的内容』の「生活」をベースとし、現在特別支援学校で使用しているアセスメント指標5つ(心理アセスメント3・教育アセスメント1・福祉就労アセスメント1)と照合し評価項目の検討を行った。更にこれまで申請者(中川)らが実践研究してきた「デジタル連絡帳アプリ」に蓄積してきた児童の生活実態情報も勘案した。その結果「1. 基本的生活習慣」「2. 健康・安全」等の12領域全378項目を選定し、これらを3段階(第1段階98項目、第2段階126項目、第3段階154項目)に分類した「(仮)生活アセスメントシート」を作成した。そこで「(仮)生活アセスメントシート」を基に特別支援学校小学部児童2名を対象にアセスメントを実施し、アセスメント結果に基づいた指導計画(P)、指導支援(D)、実施結果の評価(C)、指導計画及び指導・支援の改善(A)を行った。その結果、「生活アセスメントシート」の評価項目・評価基準の改善、更に保護者・教師のための「教育支援シート」の必要性が明らかとなった。今後も継続して「生活自立支援アプリケーション」の開発研究を行う。 本研究モバイル版「生活自立支援アプリケーション」の開発ができ、教育支援の現場で利活用することができれば、児童の日常の「生活」における教育支援情報を、教師・学校・保護者は体系的・継続的に把握できるようになる。そしてこの教育支援情報の共有は、チームとしての連携協力を強化し、より効率的・効果的な教育支援の実践を可能にする。本研究は「自立と社会参画」をめざした児童の「生活」を軸にした日々の教育支援連携の強化と、児童の成長・発達に寄与できる。
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