自然科学と哲学・芸術の融合を触発するアウトリーチ活動の研究
Project/Area Number |
17H00286
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
数学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坪井 あや 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 学術支援専門職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2017: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | アート&サイエンス / サイエンスコミュニケーション / アウトリーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年1月から2月にかけての1ヶ月間、彫刻家1名がカブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)に滞在し研究者と交流しながら制作するアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムを行った。2018年3月の16日間、東京都大田区のギャラリーでKavli IPMU企画主催展覧会「再n邂逅する科学と美術の試み, 2018東京-第1回Kavli IPMUアーティスト・イン・レジデンスプログラム参加作家展」を開催し、過去にAIRに参加し、滞在制作を行った芸術家3名(絵画、メディア、彫刻)による新作の展示とKavli IPMUを紹介する展示、数学のサイエンスカフェを含む関連プログラムを実施したところ、全体で382名の参加者があった。関連プログラムは、Kavli IPMU AIRプログラムを評価するものとしてのシンポジウム「科学論と美術論から考える基礎×科学×美術」、より探求するものとしてのワークショップ「真×善×美から考える科学の基底と美術の基底」、未来を検討するものとしての2回のセミナー等を実施した。登壇した専門家は、本プログラムのアートとサイエンスの横断の試みを高く評価し、自身にとっても他分野の専門家と交流する機会として貴重で有益な機会であるとした。特にワークショップ、セミナーの登壇者については過去にこの交流プログラムに参加した専門家が継続して参加している点は意義深い。専門家の連携の仕方については、AIRプログラムの評価・シンポジウム(科学文化論、美術批評、芸術家、科学者が登壇以下同様)、探求・ワークショップ(論理学、美学、芸術家、科学者)、未来・セミナー(意識研究、オルタナティプアート)という3つの方向と方法、6つの専門分野に整理できた点、またワークショップにおいて登壇者の話題提供と議論だけでなく、来場者同上が議論する時間を設けることにより来場者及び登壇者がより知的に興奮することが明らかになった点が、具体的な持続構造のモデルを明らかにするという観点から重要である。また来場者の半数以上がIPMUのことを知らず、美術分野の学芸員・大学教員等の訪問が10数名あり、美術系Web媒体1誌に掲載されたこと等から、美術と科学、双方の関心層が訪れているのではないかと思われる点は意義深い。400人弱の来場があった点、全体の三分の一がロコミの来場者である点と合わせ、科学と美術の出会いのもたらす可能性への確かな期待を生んだと言いえる点で文化活性化の観点から重要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)