Project/Area Number |
17H00295
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
阿久津 弘明 旭川医科大学, 教育研究推進センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2017: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | エクソソーム / SDS-PAGE / 2D-LC/MS/MS |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 2D-LC/MS/MSを用いた血中(血清)タンパク質の網羅的解析のカバレージを上げるために、血液の一部の分画であるエクソソームに限定し、エクソソームの分離から質量分析までの最適条件の検討を行う。 条件検討(1)血清からの分離濃縮 学内共同研究者より提供されたマウス血清を用いて、2種類のエクソソーム単離法(①分子ふるいカラムによる方法、②脱水ポリマーによる低速遠心分離による方法)を選び比較検討を行った。結果、②の方法が、少ない工程とより短時間でエクソソームの分離濃縮を行う事が出来た。以降、②の方法でエクソソームの分離濃縮を行う事とした。 条件検討(2)エクソソームからタンパク質の抽出 分離濃縮されたエクソソームを用いて2種類のタンパク質抽出法(①尿素ベースの抽出液を用いた方法、②デオキシコール酸ナトリウムベースの抽出液を用いた方法)の比較検討を行った。それぞれの手法によるタンパク質抽出液をSDS-PAGEで比較した結果、②の方法では、存在量の少ないタンパク質のバンドがより濃く現れ、効率よくタンパク質を抽出できた。以降②の方法で行う事とした。 評価(1)タンパク質抽出液と血清の比較 最適方法によるタンパク質抽出液と血清をSDS-PAGEで比較した。タンパク質抽出液では、血清中に含まれる主要タンパク質(アルブミン、免疫グロブリンなど)が半分以下に減少し、アルブミンに隠されていたタンパク質のバンドが確認出来る様になった。血清では僅かしか検出されなかったタンパク質が、2倍から14倍と高濃度で検出された。この事から、本研究で得られた最適条件によるエクソソームからのタンパク質抽出で、より多くの微量タンパク質解析が可能と思われる。 評価(2)タンパク質の同定 評価(1)においてエクソソームのSDS-PAGEで高濃度に検出されたタンパク質のゲルバンドを数カ所選び、ゲル内消化を行い質量分析計でタンパク質同定を行った。同定結果は、アポ蛋白質、フィブロネクチン、保体C3であった。 今後は、SDS-PAGEを用いた解析と、2D-LC/MS/MSによるショットガン解析を実施しタンパク質の網羅的解析のカバレージを上げる研究を続ける予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)