火山活動への理解を深めてもらうアウトリーチのためのマグマ観察器具の改良研究
Project/Area Number |
17H00320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球惑星科学・地学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
馬渡 秀夫 京都大学, 理学研究科附属地球熱学研究施設, 技術専門員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2017: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
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Keywords | 七輪マグマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、七輪によって岩石を融解しマグマを作って溶岩流を展示する装置の改良を目的として実施し、以下の3点について結果が得られた。 1. 溶融資料の冷却損失による加熱時間の長さと到達温度の低さの改善については、本装置の原型となる七輪の色々な加工形状について、資料温度を放射温度計で計測しながら、より短い加熱時間とより高い到達温度を追求した。結果としては、上部七輪の内径を拡大研削し、その内部に落とし込むような形状が最も短時間で温度上昇し、従来の半分の時間で融解させることが出来、到達温度も100℃程度上まわることが分かった。また見学者からの観察性と資料加熱性の点からは、上部七輪の上端から3cm下に加熱容器の上面が位置するものが最もバランスが良い結果となった。 2. 加熱容器の保持方法の追求であるが、これは、上部七輪の外側から資料容器を保持する位置に向かって水平・垂直に穿孔した穴にM6~M8で長さ70mm程度のボルトを貫通させ、そのボルトの先端で資料容器を保持する方法が現状で最も簡便で安価な方法である。 3. 最適な燃料の追求であるが、今回比較検討した、黒炭3種類、白炭(備長炭)2種類、コークス、オガ炭について、この展示に適するものは、オガ炭とコークスであった。黒炭は加熱実験中の火の粉の発生量が多いため不適であった。また、白炭は製炭後の時間経過による吸湿が起きた場合、加熱途中で爆釣するため大変危険であり展示には不適である。オガ炭とコークスは火の粉が少なく、爆釣も発生せず、当初の1.5倍の重量の資料を融解するのに十分な燃焼継続時間を得ることが出来た。 これらの結果が得られたことにより、七輪マグマ展示の迫力が増し、見学者により大きな感動と印象を与えることができるようになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)