研究目的 これまでの奨励研究課題でマイクロバブル高速衝突噴流が有機物洗浄に効果があること、シャワーノズルにマイクロバブルを混入させることで人体等の表面洗浄にも有効であることが確認できた。本年度は現在普及している浄水機能付き蛇口に、マイクロバブルを付加させることで、浄水器を通した水は飲料に、マイクロバブルを通した水は洗剤等をできるだけ使用せず、食器及び野菜等の洗浄に使える、一体型の蛇口を開発できないかとの着想が申請課題の背景である。研究では限られたスペースの中にマイクロバブル発生装置を組み込ませ、洗浄効果を発揮することができるかをさぐるのが目的である。 研究方法 マイクロバブル発生装置を水道蛇口内に組み込めるように小型改良して製作をする。発生させたマイクロバブル水を空気流量・水流量を変化させた上でこれまで洗浄効果を測定する。具体的には、色付き汚物を塗布しておき、汚染明度・彩度の変化を、マイクロスコープレンズを取り付けた高解像度ディジタルカメラにより一定時間間隔で撮影し、塗布変化速度等を画像解析により検出する。 研究成果 水道蛇口内に組み込める小型改良した発生装置を作成した。実験において洗浄効果は確認できた。ただこれまでの研究と違い、水流量が少ないため、小流量の場合マイクロバブルの発生が確認できない範囲があった。今後の課題として小流量でも発生可能な装置の開発が必要である。
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