Project/Area Number |
17H00402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅳ(材料・生物工学系)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
大平 俊明 秋田大学, 理工学研究科, 技術系職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2017: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 理化学用ガラス / 酸化銀 / 抗菌ガラス |
Outline of Annual Research Achievements |
ホウケイ酸ガラスからなる理化学用ガラスは、一般的なガラス瓶とは異なり、再資源化される用途が少ない。ホウケイ酸ガラスは、水への浸出率がSiO_2/B_2O_3比で変化し、抗菌成分である銀(Ag)を少量溶解することが知られている。このことから、ホウケイ酸ガラスは、酸化銀(Ag_2O)を少量添加して再ガラス化することによって、抗菌ガラスとして再資源化することができると考えられる。そのため本課題では、学内で廃棄された理化学用ガラスを原料として抗菌ガラスを合成し、大学敷地内の池中の菌を試験菌としてその抗菌作用の発現を調べ、大学や研究所等に特有な理化学用ガラス廃棄物の抗菌ガラスへの転換の可能性を検討した。 理化学用ガラスに対する詳細なAgの溶解度は不明なため、粉末化した理化学用ガラス廃棄物にAg_2Oを添加濃度が0, 50, 125, 250, 500ppmとなるように加え、1300℃で3hr加熱後急冷することで、再ガラス化を行った。XRD測定とEPMA測定から、Ag_2O添加濃度によらず、全ての試料で再ガラス化することが分かった。再ガラス化した試料を粉末化し、粉末濃度0.1g dm^<-3>にて抗菌試験を行ったところ、Ag_2O添加後再ガラス化した試料では、試験時間に伴う細菌数の減少が認められ、その減少は、Ag_2O添加量が多いほど大きかった。一方、Ag_2O無添加の場合、細菌数の減少は認められなかった。また、抗菌試験に供した粉末の比表面積は、全ての試料でほぼ同一であった。これらの結果から、再ガラス化した試料の抗菌活性発現種は、Agであることが示唆された。したがって本研究課題結果から、大学や研究所等に特有な廃棄物である理化学用ガラス廃棄物に500ppm以下の添加濃度にてAg_20を添加して再ガラス化すると、Agによる抗菌活性が発現するので、抗菌ガラスとして再資源化することができることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
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