センサー機能付き細径バルーンカテーテルによる腸管病巣計測値の客観的評価法の確立
Project/Area Number |
17H00410
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅴ(その他工学)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
平澤 富士子 秋田大学, 大学院理工学研究科, 再雇用技術職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2017: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | バルーンカテーテル / 圧力センサー機能 / 潰瘍性腸疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
(目的)近年, 組織の線維化, 潰瘍, 腸管狭窄を主訴とする潰瘍性腸疾患が急増している. 本症の診断・治療にバルーンカテーテル法が適用されるが, 施術には熟練した経験・技術が求められるため, 経験の浅い医師でも安全/客観的に病巣部を診断して治療にフィードバックするための手法を開発することにした. (方法)ガイドワイヤ機能/バルーンカテーテル機能を併せ持ち, 外径30mmまで膨張する極薄バルーンを装着した新型バルーンカテーテル(圧力センサー機能付き細径バルーンカテーテル : 以下SBC)を製作し, 内視鏡を介して簡便に患部へ適用する手法を開発する. 本年度は, ①SBC構造の設計と製作に用いる素材の選定, ②製作したSBCの圧力応答能の検討, ③実腸管に酷似する擬似腸管製作, の3点を中心に研究を進めた. (成果)SBCは, 先端部に滑らかで極小サイズのパーツを配し, 先端から近位にバルーンを配置した極細径構造になるよう設計できた. カテーテルには外径2.0mmx肉厚0.4mmのPVC製極細径チューブを選定し, バルーン素材には熱可塑性エラストマーを含む4種のゴム類と1種の樹脂類(硬度0~35A)を選定し, 素材ごとに長さ30mmのチューブを得てPVCに配して5種のSBCを製作した. 各SBCに5 volt圧力センサー/シグナルトランスデューサー/PCを接続し, 内径約30mm x 300mmサイズに自主製作したシリコン製擬似腸管内(硬度約8E)に導入後, バルーンに10~20mlのエアーを注入して圧力応答能の計測と, 膨張バルーンによる腸管内壁への物理刺激発生の可能性について観察した. スチレン系エラストマー(MC製zelas)バルーンは穏やかに膨張して腸管壁に接触し, 安定した圧力応答を示すことから, バルーン接触部位への物理刺激性が低いことが示唆された. 天然/シリコン系ゴムバルーンはエアー注入と同時に急峻で劇的な圧力上昇をおこし, バルーン膨張接触部位へ強度の物理刺激を与える危険性が示唆された. バルーン材質間で観察された圧力応答反応の違いは, 材質の硬度, 表面強度, 弾力性など材本来の性状に由来すると推測され, SBCには穏やかで応答性の高い材質バルーンの選択が重要であることが示された.
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Report
(1 results)
Research Products
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