ミツバチの利用植物花粉の分析から周辺環境をリサーチする
Project/Area Number |
17H00459
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学B
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Research Institution | 大阪府立園芸高等学校 |
Principal Investigator |
尾崎 幸仁 大阪府立園芸高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2017: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | ミツバチ / 花粉荷 / 河川域生育植物 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 : ミツバチの餌は花蜜と花粉である。ミツバチ利用蜜源植物をハチミツから同定する事は難しいが、花粉源植物はミツバチが巣の持ち帰る花粉荷を調べる事で可能である。ミツバチが利用する主な蜜・花粉源植物の種類と分布は明らかにし、都市部のミツバチ(生物)に有益な緑環境の状態と生態系サービスとの関係を明らかにする。 方法 : ミツバチが巣に持ち帰る花粉荷(団子)を定期的に採取・分類・同定し、周辺植物の分布を地図化してミツバチの利用植物について調べた。 実施・結果 : 2017年4月~2018年3月まで、花粉荷の採取(月3回)・同定を行った。花粉荷の分析から、4月初・中旬花粉荷の主はサクラで、ソメイヨシノの他にも多くの種類のサクラ類を利用している事が分かった。4月下旬~5月中旬はスダジイ。この間にアブラナ類やタンポポ(ノゲシ類)の花粉荷も利用していた。4月中旬~7月初旬まで黒褐色の花粉荷も多く、分析によりクローバーの花粉であるとわかった。7月中旬から9月中旬までサルスベリ、9月中旬から11月下旬までキク類の花粉が多かった。この利用キク科植物は、9月中はコスモス、10月上旬~11月上旬まではセイタカアワダチソウの花粉荷が多かった。12月~3月まではサザンカ、3月初旬はウメ花粉荷も持ち帰った。 まとめ : ミツバチが巣に持ち帰る花粉荷の分析により、1年を通して利用している主植物が判明した。4月下旬~7月上旬の長期間にわたり、クローバー類を利用している事がわかった。ミツバチの飼育場所から1kmほど離れた場所に1級河川の猪名川があり、この河川敷地内に自生しているクローバー類(シロツメクサ・アカツメクサ)をミツバチが利用している事を確認した。この猪名川の河川敷地にはセイタカアワダチソウや景観植物としてコスモスが栽培されている。ミツバチは花粉(蜜)源植物としてこれらのキク科植物を有効利用していることが分かった。この事から、猪名川は『生態系サービス』の視点で見ると大変有効であるという事が分かってきた。
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Report
(1 results)
Research Products
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