省力的にRILs集団を作成するためのマーカー多型データベースツールの開発
Project/Area Number |
17H00461
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学B
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太田 敦士 京都大学, 農学研究科, 技術職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2017: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
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Keywords | 遺伝子マーカー多型 / データベース / 系統維持 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】 コムギなど自殖性植物の遺伝解析集団の維持には、系統間の交雑を防ぐために、開花前の花に袋かけをする系統維持方法が従来おこなわれてきた。しかし、大きい集団の場合、労力がかかる方法である。集団管理に遺伝子マーカーを利用した場合、交雑の可否をマーカーの遺伝子型から判断できるため、袋かけ作業は必須ではなくなり、確実な系統化と労力の低減化が期待できる。そこで本研究では、省力的に組換え自殖系統(Recombinant Inbred Lines : RILs)集団を管理するためのマーカー多型管理データベースツールを開発することを目的とした。また、実際にコムギ近縁野生種のRILs初期集団のマーカー多型を調査し、ツールを用いて多型情報を管理した。 【研究方法】 コムギ近縁野生種Aegilops sharonensisとAe. longissimaの交配F2集団80個体をRILs初期集団とした。保有しているシークエンスデータから、親系統間のSNP多型を抽出し、97個のdCAPSマーカーを作成した。アガロース電気泳動で実際に多型検出できる35マーカーについて、親系統とF2各個体の多型を調べた。 マーカー多型管理データベースツールは主に3つの情報(集団情報、系統情報、マーカー情報)を登録、閲覧、編集できるように設計した。ツールには、登録マーカーのうち、RILsの系統管理に必須のマーカーを選抜するプログラムを含めた。この選抜プログラムは遺伝的アルゴリズムをベースに作成した。 【研究成果】 本研究で開発したツールおよびプログラムはGitHubで公開した。上述のRILs初期集団の情報を本ツールで管理し、系統管理に必須マーカーを選抜したところ、17マーカーが選ばれた。今後、後代集団でもその17マーカーで自殖の成否を確認すれば、確実な系統化が可能であろう。
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Report
(1 results)
Research Products
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