Project/Area Number |
17H00534
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅲ-B
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山岡 慶子 神戸大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥350,000 (Direct Cost: ¥350,000)
Fiscal Year 2017: ¥350,000 (Direct Cost: ¥350,000)
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Keywords | フィジカルアセスメント / 薬剤 / 携帯型心電計 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】薬物の中には副作用として動悸、不整脈を始め、突然死の原因となるQT延長からのTorsades depointesを誘発するものが多く存在している。当院ではすでに動悸等の症状発現時や対象薬剤使用患者に対してRMH-PLUS^®(トライテック社製)を使用し、重大な不整脈発現有無の1次スクリーニングを実施しているが(平成25年度科学研究費助成(課題番号 : 2592902))、手首を使用した測定により、ノイズがあり測定結果が不鮮明な例があった点、痩せ型の患者・皮膚乾燥が強い患者においては波形が小さくなってしまった点、測定時点が一様ではなかった点が問題点として挙げられた。 【目的】携帯型心電計を2種類(オムロン社HCG-901^®、トライテック社RMH-PLUS^®)使用し、2種類の機器の特性を活かして、より効率的かつ正確にQT延長症候群をキャッチする方法を確立すること 【対象患者と方法】食道胃腸外科手術予定で本人の同意がとれた患者で実施。基本的には心電図の測定は胸部でのHCG-901^Rの測定機器を使用して測定し、胸部での測定拒否があれば、RMH-PLUS^Rにて測定した。測定1回目は入院日とし、それ以降は術日から起算して7、14日目とし、測定実施できなかった場合は測定が可能であった7日経過後最小日に測定した。(除外 : ペースメーカー装着患者、心電図モニターが装着されている患者、状態が著しく不安定(せん妄も含む)の患者、他病棟へ転棟した患者) QT延長症候群の定義 : Bazettによる補正QT間隔(QTc)が薬剤投与後に25%以上延長するか, 500msec以上となる場合に異常QT延長ありとした。測定方法は接線法を用いて、3心拍の平均QTc(ms)で評価した。【結果】測定患者数は19名、そのうちQT延長症候群と判断された患者数は0名であった。今回使用したHCG-901^®は感度がよく、体格による測定不可事例はなかった。 【考察】RMH-PLUS^®による測定のように体格の差による測定不可能事例はなかったが、測定器の持ち方によっては筋電図のような波形を示すことがあり、QT延長有無に関しての解析が困難な事例があったことや接線法を用いてQTcを算出しているため、測定者の間での誤差があることを前提としておく必要があることが示唆された。しかしながら、いずれの測定器も簡易的に不整脈の有無を測定することに関しては可能であるため、基本的にはHCG-901^®を使用し、解析できなかった際にRMH-PLUS^®を用いて測定することで、不整脈発現有無のスクリーニングツールとして機能するのではないかということが考えられた。
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