変形性関節症モデルにおけるアディポサイトカインの作用の検討
Project/Area Number |
17H00580
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学A
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
髙谷 将悟 高知大学, 医学部附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥370,000 (Direct Cost: ¥370,000)
Fiscal Year 2017: ¥370,000 (Direct Cost: ¥370,000)
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Keywords | 急性炎症 / レプチン |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 レプチン欠損(ob/ob)マウスおよび高脂肪食摂取マウスを用いて、急性関節炎を引き起こすカラギーナンの関節内投与を行うことで、レプチンの発現の程度によって、炎症の程度や疼痛行動にもたらされる影響について明らかにすること。 【方法】 野生型(WT)マウス、高脂肪食野生型(WT fat)マウス、ob/obマウスで比較 A群 : WTマウス(8週齢)n=12 B群 : ob/obマウス(8週齢)n=12 C群 : WTマウス(13週齢)n=12 D群 : WT fatマウス(13週齢(6週高脂肪食摂取))n=12 各群マウスの右膝に2%カラギーナンを20μ1を注射し、投与前、投与後3時間、24時間において、疼痛行動の評価、膝関節横径の計測を行い、安楽死の後に、各群9匹からは右膝膝蓋下脂肪体を採取、3匹からは右膝関節を摘出した。膝蓋下脂肪体は組織が非常に小さく、3匹分を1サンプルとして、各群3サンプルずつ、RT-PCRで炎症性サイトカイン(IL-1β、TNF-α、IL-6)のmRNA発現量を比較した。組織学的評価としては、摘出した膝関節をHE染色で炎症の程度を評価した。 【結果】 炎症性サイトカインの内、IL-1βにおいてはob/obマウスで多く発現しており、高脂肪食摂取マウスで少ない傾向にあった。疼痛行動についてはA, B群およびC, D群の対応で比較したが、大きな変化は認めなかった。また、膝関節腫脹の程度も同様の結果となった。膝組織HE染色においても、それぞれの群で炎症細胞浸潤や滑膜重層化の程度は同等であった。 【考察】 過去の報告においては、レプチンによる炎症促進作用についても報告がある一方で、抗炎症作用の報告も散見され、レプチンの炎症に対する作用についての結論は出ていない。本研究においては、炎症性サイトカインの発現の程度から、レプチンは急性炎症に対して抑制的に働く可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)