Project/Area Number |
17H00608
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学B
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 秀美 北海道大学, 大学院医学研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2017: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 臨床解剖体 / 解剖体事前情報と管理 / 労力軽減 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績 本研究目的は各診療科における実践的な手術手技向上を目的とした最良な臨床解剖体作成を達成することであり、臨床解剖実務者へ十分に目的を達することができる遺体を提供できるよう遺体作成の改善策を見出しさらには不必要な解剖体及び従事者の労力を極力減らすことである。 遺体作成技術 : 固定液を自然落下させ注入する滴下法により、圧による遺体の膨張を軽減させ、筋肉や関節可動性の変化が起きるのを防ぐことで、筋肉・関節の柔軟性を高めた。食紅等染色色素を混入し、動脈血管の識別を容易にすることで、脳内血管の鑑別に役立ち脳領域の臨床解剖を容易にした。 臨床解剖前における遺体情報の管理と提供 : 提供された遺体を固定処理前にCT画像診断し、使用部位を選別できることで、各診療科に最適な解剖部位を提供した。それに合わせ、固定部位や固定方法を変更でき、最良な解剖体を提供した。解剖体データー管理をすることで各診療科の臨床解剖スケジュールを調整できた。 研究結果 : 解剖体作成前にCT画像を撮影し、臨床解剖における事前情報として全身的な画像解析診断を行うことで、遺体の選別を行い、各診療科に適した解剖部位の選別が可能となった。パソコンにより遺体の使用部位等解剖体に関わるデーターを管理・提供し、さらには臨床解剖実地スケジュールを厳格に管理・調整することで、解剖体使用部位の選別、さらには解剖体使用期間を極力短期間に調整することができ、さらには遺体使用者や管理者の労力削減が実行できた。本研究によって、解剖体の事前状況を把握・管理することで効率の良い遺体使用が可能となり、各診療科におけるそれぞれの解剖部位・術式に相応しい臨床解剖体を提供することが可能となった。 問題点 : 脳組織が極度に柔らかく脳組織や脳神経の崩壊が目立つため、頭蓋骨よりドリルにて孔をあけ、硬膜内静脈洞交会より固定液を注入、この際FA添加も試みて脳組織の硬度を調整するも、遺体の状態により固定液が十分に注入できないことが多く、さらなる改善策が必要であった。
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