Project/Area Number |
17H00649
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学C
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 菜津美 東京大学, 医学部附属病院, 医療技術職員
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Project Period (FY) |
2017
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥350,000 (Direct Cost: ¥350,000)
Fiscal Year 2017: ¥350,000 (Direct Cost: ¥350,000)
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Keywords | 自閉症 / 早期発達支援 / 育児支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】自閉症児に対しては、早期から発達段階に応じた一貫した支援を行っていくことが重要であり, 早期発見・早期支援の対応の必要性は極めて高い。しかし、これまでの早期発達支援プログラムは、家庭で療育を行うことを促進する研究が多く、母親の育児ストレス軽減に焦点を当てた研究は乏しい。本研究では、自閉症スペクトラム児とその母親を対象とした早期発達支援プログラムを行い、子どものコミュニケーション行動の評価を実施するともに、母親のソーシャルサポートや生活の質が向上することを目的とした子育て支援の効果検証を行った。 【方法】手続き : DSM-5で自閉スペクトラム症と診断された幼児とその母親を対象とした。研究は3ヶ月間、週1回の頻度で計10回実施し、発達支援は応用行動分析の手法に基づいて行った。子育て支援は子どもへの発達支援後に実施され、子どもの発達特性への対応方法や公的サービス利用の案内などを行った。分析方法 : 初回セッションと最終セッションを切り出した映像を用いて社会的妥当性の評価、および非言語・言語コミュニケーション行動の頻度と内容を分析した。また、研究前後で母親の育児ストレスを質問紙で評価した。 【結果と考察】3ヶ月という短期間であるにも関わらず、子どものアイコンタクトや発声頻度、有意味語を発話する回数が上昇し、発達の促進が見られた。しかし、母親が記入した質問紙の結果、プログラム前後で育児ストレス得点に変化がなく、対象者によって得点にばらつきが大きいことが示された。今後は、育児ストレスの項目を詳細に分析し、例えば母親自身のストレスケア方法や環境整備など、プログラムのさらなる検討が必要である。なお、本研究は第58回日本児童青年精神医学会総会で発表を行った。
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